月例経済報告(H25.8.15) 基調判断 〈現状〉 ・ 景気は、着実に持ち直しており、自律的回復に向けた動きもみられる。 ・ 物価:デフレ状況ではなくなりつつある。 〈先行き〉 先行きについては、輸出が持ち直し、各種政策の効果が発現するなかで、企業収益の改善が家計所得や投資の増加につながり、景気回復へ向かうことが期待される。
(リスク要因) 海外景気の下振れが、引き続き我が国の景気を下押しするリスク。
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4-6月期GDP1次速報の概要
〇 4-6月期の実質GDPは、前期(1-3月期)比年率で+2.6%。
〇 雇用者報酬(名目)は、前期(1-3月期)比で+0.3%。
企業部門の動向
〇 上場企業の収益は、製造業を中心に改善の動きがみられる。
・ 対前年比で4-6月期は、全産業+25.0%、製造業+45.8%、非製造業+6.0%。
〇 機械受注は。このところ持ち直している。
・ 対前期比で4-6月期は、+6.8%。
消費・住宅・公共投資の動向
〇 個人消費は持ち直している。
〇 住宅建設は増加している。
・ 6月の住宅着工総戸数は、前年比で+15.3%。
〇 公共投資は、堅調に推移している。
・ 7月の公共工事請負金額は、前年比で+29.4%。
雇用・賃金の動向
〇 雇用情勢は、改善している。
・ 有効求人倍率は、5月0.90、6月0.92。
・ 完全失業率は、5月4.1%、6月3.9%。
・ 雇用者数は、増加している。
〇 定期給与(所定内+所定外)は、持ち直しの動きがみられる。
〇 特別給与(6月分)は、増加している。
・ 一般・パート計は、+0.4%。
物価の動向
〇 国内企業物価は、緩やかに上昇している。
・ 7月は、前月比+0.3%、前年比+2.2%。
〇 ガソリン価格は、足下で上昇している。
〇 消費者物価のコア(生鮮食品を除く総合)は、緩やかに上昇している。
・ 6月のコアは、前月比+0.2%、前年比+0.3%。
〇 消費者物価のコアコア(生鮮食品、石油製品その他特殊要因を除く総合)は、横ばいである。
・ 6月のコアコアは、前月比0.0%、前年比▲0.4%。
外需の動向
〇 輸出は、持ち直しの動きとなっている。
・ 前月比で、4月+2.5%、5月▲0.6%、6月▲0.8%
生産の動向
〇 生産は、緩やかに増加している。
・ 前月比で5月+1.9%、6月▲3.1%。予備調査で7月+6.5%、8月▲0.9%。
アメリカ経済の動向
〇 景気は、緩やかな回復傾向にある。
・ 4-6月期実質GDPは、前期(1-3月期)比年率で+1.7%
・ 消費は、緩やかな増加傾向にある。
・ 雇用者数は増加し、失業率は低下傾向にある。
・ 企業の景況感は持ち直している。
中国経済の動向
〇 景気の拡大テンポは、依然緩やかなものとなっており、一部に弱めの動きもみられる。
・ 生産は、おおむね横ばいである。
・ 輸出は、このところ弱い動きになっている。
・ 個人消費は、伸びがおおむね横ばいである。
・ 固定資産投資は、伸びがおおむね横ばいである。
韓国・台湾の動向
〇 4-6月期の実質GDPは、韓国+4.4%、台湾+2.4%。
ヨーロッパ経済の動向
〇 景気は、下げ止まりの兆しがみられる。
・ ユーロ圏の4-6月期実質GDPは、年率+1.1%。
・ ユーロ圏の生産は、底堅い動きになっている。
・ ユーロ圏の失業率は、高水準で横ばいである。
・ ユーロ圏の消費者信頼感指数は、持ち直しの動きがみられる。