月例経済報告

平成25年10月25日

 

月例経済報告(H25.10.24)

基調判断

〈現状〉

・景気は、緩やかに回復しつつある。

・物価:デフレ状況ではなくなりつつある。

〈先行き〉              

先行きについては、輸出が持ち直し、各種政策の効果が発現するなかで、家計所得や投資の増加傾向が続き、景気回復の動きが確かなものとなることが期待される。

 

(リスク要因)

海外景気の下振れが、引き続き我が国の景気を下押しするリスク。

 

企業部門の動向

○ 業況判断は、さらに改善している。

   ・ 大企業は、9月の調査によると好調であり、先行きも明るいとみている。

○ 平成25年度は、大企業を中心に増益の見込みである。

 

設備投資の動向

〇 設備投資計画は、やや強めとなっている。

〇 設備過剰感は、改善してきている。

〇機械受注は、持ち直している。

  ・ 産業計は、対前月比7月▲0.0%、8月+5.4%。

  ・ 製造業は、対前月比7月+4.8%、8月+0.8%。

  ・ 非製造業は、対前月比7月+0.0%、8月+6.2%。

 

公共投資・住宅・消費の動向

〇 公共投資は、堅調に推移している。

  ・ 9月の公共工事請負金額は、前年比で+29.4%。

〇 住宅建設は増加している。

  ・ 8月の住宅着工総戸数は、前年比で+8.8%。

〇 個人消費は、持ち直しの傾向にある。

  ・ 消費総合指数は、前月比7月▲0.0%、8月+0.1%。

〇 新車販売台数(含軽)は、前月比8月+5.8%、9月+11.6%。

 

雇用・賃金の動向

 雇用情勢は、改善している。

  ・ 有効求人倍率は、7月0.94、8月0.95。

  ・ 完全失業率は、7月3.8%、8月4.1%。

〇 現金給与総額は、前年比で横ばい圏内。

 

 

外需の動向

  輸出は、おおむね横ばいである。

 ・前月比:7月+0.5%、8月+0.5%、9月▲3.5%。

 

生産の動向

 生産は、緩やかに増加している。

 ・前月比:7月+3.4%、8月▲0.9%。予備調査:9月+5.2%、10月+2.5%。

 

物価の動向  

  国内企業物価は、緩やかに上昇している。

 ・9月は、前月比+0.2%、前年比+2.2%。

〇 ガソリン価格は、高値圏で推移している。

〇 消費者物価のコア(生鮮食品を除く総合)は、上昇している。前年比プラスである。

 ・ 8月のコアは、前月比+0.1%、前年比+0.7%。

〇 消費者物価のコアコア(生鮮食品、石油製品その他特殊要因を除く総合)は、底堅さがみられる。

 ・8月のコアコアは、前月比+0.0%、前年比▲0.1%。

 

景気ウォッチャー調査(街角景気)  

〇 景気の現状判断は、6カ月ぶりに上昇している。

〇 景気の先行き判断は、5カ月ぶりに上昇している。

 

アメリカ経済の動向  

 景気は、緩やかな回復傾向にある。

 民間の経済見通しは、下方修正されている。

 企業マインドは、足下で低下している。

 雇用者数は、増加している。失業率は、低下傾向にある。

中国経済の動向  

〇 景気の拡大テンポは、安定化しつつある。

〇 生産は、伸びがやや上昇している。輸出は、持ち直している。

〇 消費は、伸びがおおむね横ばいである。

〇 固定資産投資は、伸びがおおむね横ばいである。

 

ヨーロッパ経済の動向  

〇 景気は、下げ止まり。

〇 ユーロ圏の生産は、底堅い動きになっている。

 ・ 8月は、対前月比:ユーロ圏+1.0%、ドイツ+1.8%、フランス+0.2%、英国▲1.1%。

〇 ユーロ圏の失業率は、高水準での横ばいが続いている。

〇 ユーロ圏の消費者信頼感指数は、持ち直しの動きがみられる。