月例経済報告

 

月例経済報告(H29.1.23)

基調判断

〈現状〉

・景気は、一部に改善の遅れもみられるが、緩やかな回復基調が続いて

いる。

〈先行き〉              

先行きについては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の

効果もあって、緩やかに回復していくことが期待される。ただし、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある。

個人消費の動向

○ 個人消費は、持ち直しの動きがみられる。

   ・ 消費総合指数は、前月比で、8月▲0.9%9+0.9%10+0.1%11月▲0.8%

   ・ 消費者態度指数(DI)は、前月差で、9+1.010月▲0.711月▲1.412+2.2

・ 11月の実質総雇用者所得は前年比で▲0.7%

 

住宅投資・公共投資

   住宅建設は、おおむね横ばいとなっている。

・住宅着工戸数の総戸数は前月比で、8月▲4.9%9+3.0%10月▲0.1%11月▲4.2%

     ・持家着工数は前月比で、8月▲3.1%9月▲4.6%10月±0.0%11月▲1.6%

・貸家着工数は前月比で、8月▲1.1%9+0.4%10月▲5.1%11月▲1.1%

・分譲着工数は前月比で、8月▲12.4%9+24.1%10月▲3.1%11月▲4.8%

   公共投資は、底堅い動きをみせている。

・請負金額は前月比で、9+5.6%(出来高+0.3%)、10月▲18.3%(出来高▲1.5%)、

 11+10.6%(出来高▲1.8%)、12+4.1%

・手持ち工事高は前月比で、9+3.4%10月▲1.5%11月▲0.3%

 

雇用・賃金の動向

○ 雇用情勢は改善している。

   ・有効求人倍率は、91.38101.40111.41(正社員は、0.90)で、19917月以来

    254カ月ぶりの高水準となった。

・完全失業率は、93.0%103.0%113.1%で、19955月以来、約21年ぶりの低水準

 となった。

 

物価の動向  

    消費者物価は、横ばいとなっている(11月総合前月比+0.3%)。

○ 消費者物価上昇率(消費税抜き)は、11月総合前年比+0.5%

   ・野菜、原油・ガソリン価格が上昇に寄与した。

 

投資・収益・業況

○ 業況は、緩やかに改善している。

・業況判断DI(「良い」-「悪い」)ポイントは短観で、

    「大企業・製造業」は、6+69+612+10、先行き+8

    「大企業・非製造業」は、6+199+1812+18、先行き+16

    「中小企業・製造業」は、6月▲59月▲312+1、先行き▲4

    「中小企業・非製造業」は、6月±09+112+2、先行き▲2

○ 収益は、企業収益は高い水準にあるものの、改善に足踏みがみられる。

○ 設備投資は、持ち直しの動きに足踏みがみられる。

 

生産

○ 生産は、このところ持ち直してきている。

・鉱工業生産は前月比で、10月±0.0%11+1.5%12(予測)+2.0%1月(予測)+2.2%

・はん用・生産用・業務用機械は前月比で、10月▲0.6%113.3%12月(予測)+0.9%

 1(予測)+8.4%

・電子部品・デバイスは前月比で、10+4.6%11+3.6%12月(予測)+4.2%1(予測)+6.6%

・輸送機械は前月比で、10月▲0.6%、11+1.6%12月(予測)+3.0%1(予測)6.9%

 

外需

   輸出は持ち直し、輸入はおおむね横ばいとなっている。

○ 貿易・サービス収支の黒字は、増加傾向にある。

 

景気ウォッチャー調査  

○ 景気の現状判断(DI)季節調整値は、5か月連続の上昇となった先月と同じとなった。

   ・現状・季節調整値DIは前月差で、9+0.610+2.1113.0120.0

○ 景気の先行き判断(DI)季節調整値は、5か月ぶりの下降となった。

  ・先行き・季節調整値DIは前月差で、9+1.110+0.911+1.012月▲0.4

 

アジア経済の動向  

○ 中国では、各種政策効果もあり、景気はこのところ持ち直しの動きがみられる。

・輸出はこのところ弱い動きである。

・消費は堅調に増加しているが伸びがやや低下、生産は伸びがおおむね横ばいとなっている。

・固定資産投資ののびは、このところやや持ち直しの動きがみられる。

・消費者物価上昇率は、おおむね横ばいとなっている。

〇 韓国では、景気は持ち直しの動きが一段と緩やかになっている。

〇 台湾・タイでは、景気はこのところ持ち直しの動きがみられる。

〇 インドネシアでは、景気は持ち直しの動きが緩やかになっている。

〇 インドでは、景気は内需を中心に緩やかに回復しているが、このところ一部に弱めの動きもみられる。

 

アメリカ経済の動向 

○ アメリカでは、景気は回復が続いている。

  ・20167-9月期のGDP成長率(3次推計値)は、前期比年率+3.5%

○ 消費は増加、自動車販売台数は高水準でおおむね横ばいとなっている。

○ 住宅着工はおおむね横ばい、住宅価格は緩やかに上昇している。

〇 設備投資は、このところ持ち直している。

○ 雇用者数は増加しており、失業率はこのところ低下し、賃金の伸びはやや高まっている。

○ 生産は、持ち直しの動きがみられる。

【トランプ新大統領の経済政策(就任演説等)】

◎「米国第一主義」、「再び米国を偉大に」

◎ 「米国製品購入(Buy American)・米国民雇用促進(Hire American)

・ 今後10年で2,500万人の雇用創出、毎年4%の成長を達成

・ 全ての税率区分で税率を引下げ、税制簡素化、法人税率の引下げ

◎ 「新たなインフラ(道路、橋、空港、鉄道など)を国全体に作っていく」

・ エネルギー生産からの収入をインフラ再構築に用いる

◎ 「貿易、税、移民、外交関係に関し、米国民にとって利益となる政策を決定」

◎ 「米国の雇用を破壊するような他国からの略奪行為から国境を守る」

TPPからの離脱、米国の労働者の利益に沿う新たな貿易協定

NAFTAの再交渉

・ 全ての貿易協定違反を特定し、これらを阻止

※鍵カッコ内は就任演説における発言。その他はホワイトハウスHPに掲載された「個別分野政策概要」。

 

ヨーロッパ経済の動向  

○ ユーロ圏の景気は、企業部門の一部に弱めの動きもみられるが、緩やかに回復し、イギリスの景気は回復した。

   ・7-9月期のユーロ圏のGDP成長率は前期比年率で、+1.4%(イギリスは+2.3%

  ★2017年 欧州の主な政治日程

   ・124日 英国最高裁の判決(EU離脱通告に係る議会承認の必要性の有無)

   ・126日 ユーロ圏財務大臣会合(以降6月まで毎月開催予定)

   ・127日 EU財務大臣会合(以降6月まで4月を除き毎月開催予定)

   ・23日 英国を除くEU27か国非公式首脳会合

   ・39日 EU首脳会議(10日まで。以降、6月、10月、12月開催予定)

   ・315日 オランダ総選挙

   ・3月末まで 英国のEU離脱通告

   ・423日 フランス大統領選挙(第1回投票)

   ・57日 フランス大統領選挙(決戦投票)

   ・924日(予定)ドイツ総選挙

   ★英国EU離脱方針に関する117日メイ首相演説

  ◎4つの原則

   全ての過程において、可能な限りの「予測可能性を確保」するとともに、「より強い英国」、「より公正な英国」、

   「真にグローバルな英国」を築く。

   12の目標(主なもの)

  ・予測可能性を確保(議会にEUとの最終的な交渉結果の承認を求める等)

  ・ 欧州司法裁判所からの司法権の独立

  ・ 移民流入の制限

  ・ EUとの自由貿易協定の締結(単一市場からの離脱)

  ・ EU以外の国との新たな貿易協定

   ・ 離脱交渉後の移行期間の設定

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