月例経済報告

 

月例経済報告(H29..19)

基調判断

〈現状〉

・景気は、緩やかな回復基調が続いている。

〈先行き〉              

・先行きについては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の

効果もあって、緩やかに回復していくことが期待される。ただし、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある

個人消費の動向

○ 個人消費は、緩やかに持ち直している。

   ・ 消費総合指数は、前月比で、2月▲0.2%3月▲0.1%4+0.8%5月▲0.3%

   ・ 消費者態度指数(DI)は前月差で、2+0.13+0.74月▲0.75+0.46月▲0.3

・ 5月の実質総雇用者所得は前期比で+1.2%

 

住宅投資・公共投資

   住宅建設は、このところ横ばいとなっている。

・住宅着工戸数の総戸数は前月比で、2月▲6.1%3+4.7%4+2.0%5月▲0.6%

・持家着工数は前月比で、2+6.1%3月▲2.4%4+1.6%5+2.9%

・貸家着工数は前月比で、2+2.2%3+2.5%4月▲2.4%5+0.7%

・分譲着工数は前月比で、2月▲26.4%3+17.7%4+9.9%5月▲5.7%

○ 手持ち工事高は前月比で、2+1.7%3+0.5%4+0.9%5+1.1%

   公共投資は、底堅さが増している。

・請負金額は前月比で、2+8.1%(出来高+0.7%)、3+0.6%(出来高+1.6%)、

 4+5.9%(出来高+2.3%)、5月▲8.2%(出来高+2.4%)、6月▲8.6%

 

雇用・賃金の動向

○ 雇用情勢は改善している。

   ・有効求人倍率は、21.4331.4541.4851.49(正社員は、0.99)で、1974

    2月以来の高水準となった。

・完全失業率は、13.0%22.8%32.8%42.853.1で、19957月以来の

水準となった。

 

物価の動向  

    消費者物価は、横ばいとなっている(5月総合前月比±0.0%)。

○ 消費者物価上昇率(消費税抜き)は、5月総合前年比+0.5%

           

投資・収益・業況

○ 業況は、改善している。

  ・大企業では電気機械・運輸郵便・小売業が、中小企業では卸売が改善に寄与している。

・業況判断DI(「良い」-「悪い」)ポイントは短観で、

    「大企業・製造業」は、3+126+17、先行き+15

    「大企業・非製造業」は、3+206+23、先行き+18

    「中小企業・製造業」は、3+56+7、先行き+6

    「中小企業・非製造業」は、3+46+7、先行き+2

○ 収益は、改善している。

○ 設備投資は、持ち直している。

   ・2017年度業種別設備投資の増加要因は

    「運輸・郵便」……鉄道の高速化、ホームドアの設置等安全対策投資等

    「電気機械」……高付加価値電子部品等能力増強投資等

    「科学」……電池・電子材料、研究開発設備への投資等

    「非鉄金属」……電子部品向け材料等

    「自動車」……環境・安全対策投資等

 

 生産

○ 生産は、このところ持ち直している。

・鉱工業生産は前月比で、4+4.0%5月▲3.6%6月(予測)+2.8%7(予測)0.1%

・はん用・生産用・業務用機械は前月比で、4+8.7%5月▲2.6%6月(予測)+3.7%

 7(予測)+2.4%

・電子部品・デバイスは前月比で、4+5.2%5月▲1.1%6月▲4.7%(予測)、7(予測)+7.3%

・輸送機械は前月比で、4+10.8%5月▲13.0%6月(予測)+8.3%7(予測)2.2%

 

外需

輸出は持ち直し、輸入は持ち直しの動きが見られる。

○ 貿易・サービス収支の黒字は、おおむね横ばいとなっている。

 

景気ウォッチャー調査  

○ 景気の現状判断(DI)季節調整値は、3か月連続の上昇となった。

  ・現状・季節調整値DIは前月差で、3月▲1.24+0.75+0.56+1.4

○ 景気の先行き判断(DI)季節調整値は、3か月連続の上昇となった。

・先行き・季節調整値DIは前月差で、3月▲2.54+0.75+0.8%6+0.9%

 

アジア経済の動向  

○ 中国では、各種政策効果もあり、景気は持ち直しの動きがみられる。

・輸出はこのところ持ち直しの動きとなっている。

・消費は伸びがおおむね横ばいとなっている。

・生産は伸びがこのところやや上昇している。

・固定資産投資は、伸びがおおむね横ばいとなっている。

・消費者物価上昇率は、おおむね横ばいとなっている。

〇 韓国・インドネシアでは、景気はこのところ持ち直しの動きがみられる。

〇 台湾・タイでは、景気は持ち直しの動きがみられる。

〇 インドでは、景気は内需を中心に緩やかに回復している。

 

アメリカ経済の動向 

○ アメリカでは、景気は着実に回復が続いている。

  ・20171-3月期のGDP成長率(3次推計値)は、前期比年率+1.4%

〇 雇用者数は増加しており、失業率は低下傾向にある。

6月の失業率は、4.4%

〇 設備投資は、緩やかに増加している。

○ 消費は増加、自動車販売台数はこのところ減少している。

○ 生産は、持ち直している。

 

ヨーロッパ経済の動向  

○ ユーロ圏では、景気は緩やかに回復している。

ドイツでは、景気は緩やかに回復している。

イギリスは、景気回復は緩やかになっている。

   ・1-3月期のユーロ圏のGDP成長率は前期比年率で、+2.3%(イギリスは+0.9%

〇 個人消費は、ユーロ圏では増加した。

  イギリスは、緩やかに増加した。