月例経済報告

 

月例経済報告(H30.2.21)

基調判断

〈現状〉

・景気は、緩やかに回復している。

〈先行き〉              

・先行きについては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の

効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される。ただし、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある。

 

2017年10-12月期GDP(1次速報)

○ 20171012月期の実質GDP成長率は、28年ぶりの8四半期連続の前期比プラスとなり、

  前期比0.1%、年率に換算すると0.5%となった。

○ 雇用・所得環境の改善が続くなかで、個人消費が2四半期ぶりの前期比プラスとなったことや、企業収益

  が過去最高を更新するなかで、設備投資が5四半期連続の前期比プラスとなったことなどから、民需の

  増加に支えられた成長となっている。

 

個人消費の動向

○ 2017年の個人消費は、実質ベースで2年連続の増加となった。

   ・自動車や家電等の耐久財の消費が買い替え需要もあって前年比プラスに転じているほか、

    旅行や外食を中心にサービス消費も増加が続いている。

○ 個人消費は、持ち直している。

   ・ 消費総合指数は、前月比で、8+0.0%、9月▲0.5%10月▲0.4%11+1.512月▲1.0%。

   ・ 消費者態度指数(DI)は前月差で、9+0.6%10+0.6%11+0.4%12月▲0.2%1月±0

・ 12月の実質総雇用者所得は前期比で▲0.5%

※ 景気ウォッチャー調査(20181月);大雪の影響に留意

 【景気の現状判断-不変】

   ・百貨店……年初の初商を含め、月初から前年並みの売上推移であったが、降雪の影響が大きく、

           後半は来客数、売上共に前年を大きく割り込んでいる。 

     スーパー……大雪によって来客数は減少しているが、まとめ買いのため客単価は5%程度伸びて

            いる。そのため、結果的に売上高が前年並みになっている。

 【景気の現状判断▲】

   ・一般・レストラン……例年にない冷え込みによる影響が大きすぎる。道路凍結による連日の交通機関

                のマヒにより早めの帰宅を促す報道がなされ、夜の部に客が来ない状況となって

                いる。

 

住宅投資・公共投資

   住宅建設は、このところ弱含んでいる。

・住宅着工戸数の総戸数は前月比で、9月▲1.8%10月▲1.4%11+0.3%12月▲0.7%。

・持家着工数は前月比で、9月▲1.0%10月▲1.4%11月▲0.1%12月▲0.1%

・貸家着工数は前月比で、9+1.8%10月▲1.4%11月▲0.1%12月▲3.5%

・分譲着工数は前月比で、9月▲6.7%10月▲3.2%11+3.5%12+0.2%

   公共投資は、底堅く推移している。

・請負金額は前年同月比で、 9月▲1.0%(出来高▲0.5%)、 104.2%(出来高▲0.5%)、

 11月▲0.7%(出来高+0.2%)、12月▲0.2%(出来高+1.0%)、1月▲11.5%

 

雇用・賃金の動向

○ 雇用情勢は、着実に改善している。

   ・有効求人倍率は、81.5291.52101.55111.56121.59

   (正社員は1.07)で、19741月以来の高水準となった。

   ・完全失業率は、82.8%で、92.8%102.8%112.7%122.8%で、1994

   6月と同水準となった。

   

物価の動向  

   消費者物価は、横ばいとなっている(12月総合前月比+0.2%)。

○ 消費者物価上昇率(消費税抜き)は、12月総合前年比+1.0%

           

投資・収益・業況

○ 業況は、改善している。

・業況判断DI(「良い」-「悪い」)ポイントは短観で、

    「大企業・製造業」は、20176+179+2212+2520183+19

    「大企業・非製造業」は、20176+239+2312+2320183+20

    「中小企業・製造業」は、20176+79+1012+1520183+11

    「中小企業・非製造業」は、20176+79+812+920183+5

○ 企業収益は、改善している。

  ・201710-12月期の上場企業の経常利益は、前年比+17.3%となった。

  ・製造業増益(前年比+24.4%)の主な業種と要因

   ①電気機器・・・半導体県連需要、工場自動化需要増加

   ②輸送用機器・・・為替要因

   ③石油・石炭・・・市況改善

  ・非製造業増益(前年比+8.8%)の主な業種と要因

   ①情報通信・・・格安スマホ好調

   ②商社・・・資源価格上昇

   ③複合サービス・運輸業・広告業・・・インターネット販売活性化

○ 設備投資は、緩やかに増加している。

  ・世界的な反動体需要の拡大や急増するロボット需要、都心の高層タワーへの投資を背景とする

   能力増強、

   人手不足や老朽化設備の省エネ更新を背景とする省力化・省エネ化、

   新製品開発・研究開発が主な目的となっている。

 

生産

○ 生産は、緩やかに増加している。

・鉱工業生産指数は前月比で、10+0.5%11+0.5%12+2.9%1月▲4.3%2月(予測)+5.7%

・はん用・生産用・業務用機械は前月比で、9月、▲2.3%10+0.7%11+3.1%12+5.0%

・電子部品・デバイスは前月比で、9月▲5.6%10月▲0.6%11+4.3%12+3.4%

・輸送機械は前月比で、9月▲1.2%10+1.1%11+0.3%12+6.4%

 

外需

輸出は持ち直し、輸入は持ち直しの動きが見られる。

○ 貿易・サービス収支の黒字は、おおむね横ばいとなっている。

   ・海外からの投資収益が増加した。

   ・訪日外国人の消費拡大がサービス収支の赤字幅縮小に寄与している。

 

景気ウォッチャー調査  

○ 景気の現状判断(DI)季節調整値は、2カ月連続で下降した

  ・現状・季節調整値DIは前月差で、9+1.610+0.911+2.112月▲0.21月▲4.0

○ 景気の先行き判断(DI)季節調整値は、3カ月連続で下降した。

・先行き・季節調整値DIは前月差で、9月▲0.110+3.911月▲1.112月▲0.71月▲0.3

 

アジア経済の動向  

○ 中国では、景気は持ち直しの動きが続いている。

・輸出は増加した。

・消費は伸びがおおむね横ばいとなっている。

・生産は伸びがおおむね横ばいとなっている。

・固定資産投資は、伸びがやや低下となった。

・消費者物価上昇率は、おおむね横ばいとなっている。

〇 韓国では、景気は回復しつつある。

○ 台湾では、景気は緩やかに回復している。

○ タイ・インドネシアでは、景気はこのところ持ち直している。

〇 インドでは、景気は内需を中心に緩やかに回復している。

 

アメリカ経済の動向 

○ アメリカでは、景気は着実に回復が続いている。

  ・201710-12月期のGDP成長率(1次推計値)は、前期比年率+2.6%

〇 雇用者数は増加しており、失業率は低下傾向にある。

1月の失業率は、4.1%

〇 コア物価上昇率は、おおむね横ばいとなっている。

○ 製造業の景況指数は堅調に推移している。

○ 生産は、緩やかに増加している。

○ 財輸出は、緩やかに増加している。

★ 最近の財政政策・金融政策に関する動き

<財政政策>

 ○ 本年1月より、2027年までの10年間で1兆4560億ドルの減税を内容とする税制改革を実施。

 ○ 29日に2018年超党派予算法が成立。本法律により、 2018年度及び2019年度の2年間の歳出上限(※)

  を計約3000億ドル引上げ2018年度は1,432億ドル、2019年度は1,528億ドル)。

  (※)世界金融危機への対応に伴う歳出増大により財政赤字が膨らんだことから、財政健全化の取組として法定で各年度の歳出に上限

     が設けられている。

 ○ 212日に2019年度予算教書を公表。国防関係予算等を増額し、歳出は約4兆4,000億ドルを要求。連邦政府の

  財政収支対GDP比は2017年度の▲3.5%から▲4.7%に拡大する見込み。

<金融政策>

 ○ 昨年12月のFOMCにおいて、政策金利を0.25%引き上げ、 1.25%から1.50%の範囲とすることに決定。

   1月のFOMCでは政策金利を据え置き。

 

ヨーロッパ経済の動向  

○ ユーロ圏では、景気は緩やかに回復している。

ドイツでは、景気は緩やかに回復している。

イギリスは、景気回復は緩やかになっている。

   ・10-12月期のユーロ圏のGDP成長率は前期比年率で、+2.4%(イギリスは+2.0%)。

〇 個人消費は、ユーロ圏では増加した。

  イギリスは、緩やかに増加した。

○ 物価(コア物価上昇率)は、ユーロ圏、イギリスともにおおむね横ばいとなった。

   ・1月の消費者物価指数(コア)は前年比で、ユーロ圏1.2%、イギリス2.8%