月例経済報告

 

月例経済報告(H30.6.19)

基調判断

〈現状〉

・景気は、緩やかに回復している。

〈先行き〉              

・先行きについては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の

効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される。ただし、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある。

個人消費の動向

○ 個人消費は、持ち直している。

   ・ 消費総合指数は、前月比で、1月▲0.0%2+0.4%3月▲0.4%4+1.0%

   ・ 消費者態度指数(DI)は前月差で、1月±0%2月▲0.3%3月±0%4月▲0.7%5+0.2%

・ 4月の実質総雇用者所得は前期比で+3.2%となり、緩やかに増加した。

・ 人口の65歳以上世帯が増加傾向にある中、消費者マインドでは60歳以上世帯を中心に持ち直し

  に足踏みがみられる。

 

住宅投資・公共投資

   住宅建設は、弱含んでいる。

・住宅着工戸数の総戸数は前月比で、1月▲3.1%2月▲1.3%3月▲1.5%4+5.1%

・持家着工数は前月比で、1+0.5%2月▲0.6%3月▲0.6%4+0.3%

・貸家着工数は前月比で、1月▲2.2%2月▲0.9%3+0.6%4+3.1%

・分譲着工数は前月比で、1月▲4.9%2月▲5.6%3月▲1.2%4+10.8%

   公共投資は、底堅く推移している。

・請負金額は前月比で、1月▲11.5%(出来高+0.2%)、2月▲4.0%(出来高+0.3)、

3+7.2%(出来高+0.2%)、4+21.4%(出来高+0.3%)、5月▲5.9%

 

雇用・賃金の動向

○ 雇用情勢は、着実に改善している。

   ・有効求人倍率は、121.5911.5921.5831.5941.59

   (正社員は1.09)となった。

   ・完全失業率は、122.8%12.4%22.5%32.5%42.5%となった。

   

物価の動向  

   消費者物価は、このところ緩やかに上昇している(4月総合前月比▲0.4%)。

○ 消費者物価上昇率(消費税抜き)は、4月総合前年比+0.6%

           

投資・収益・業況

○ 業況は、改善している。

・業況判断DI(「良い」-「悪い」)ポイントは短観で、

    「大企業・製造業」は、20176+179+2212+2620183+246+20

    「大企業・非製造業」は、20176+239+2312+2520183+236+20

    「中小企業・製造業」は、20176+79+1012+1520183+156+12

    「中小企業・非製造業」は、20176+79+812+920183+106+5

○ 企業収益は、改善している。

  ・企業収益は、製造業・非製造業ともに改善しており、過去最高水準を更新している。

  ・製造業は増益基調にある。特に一般機械産業については、旺盛な投資需要を背景に大きく

   増益となっている。

  ・非製造業も増益基調にある。なお、運輸・通信業など一部の業種では、人手不足等による

   収益への影響がみられる。

  ・企業収益の改善とともに、賃金は増加している。大手企業の現時点での集計結果をみると、

   本年夏のボーナスは、前年比+6.71%となっており、1959年の集計開始以来最も高い金額

   となり、また、月例賃金も大きく増加しており、年収ベースでは3%以上の積極的な賃上げが

   行われているとみられる。

  ・設備投資についても、最新の調査では、今年度の設備投資の前年の伸びをさらに上回る

   見込みとなっており、今後も増加が期待される。

○ 設備投資は、緩やかに増加している。

 

生産

○ 生産は、緩やかに増加している。

   ・世界のスマートフォン出荷台数は、増加が一服した。

   ・IoT等の当たり市医需要もあり、半導体の世界出荷額は今後も増加する見込みである。

・鉱工業生産指数は前月比で、3+1.4%4+0.5%5月(予測)+0.3%6月(予測)▲0.8%

・はん用・生産用・業務用機械は前月比で、1月▲7.8%2+3.6%3+0.3%4+1.3%

・電子部品・デバイスは前月比で、1月▲6.3%2+4.8%3+2.5%4月▲5.7%

・輸送機械は前月比で、1月▲14.1%2+10.3%3+0.8%4+3.9%

 

外需

輸出は持ち直し、輸入は持ち直しの動きが見られる。

   ・世界的な半導体需要の増加が、日本のアジア向け輸出の伸びに寄与した。

○ 貿易・サービス収支の黒字は、おおむね横ばいとなっている。

 

景気ウォッチャー調査  

○ 景気の現状判断(DI)季節調整値は、3カ月ぶりに下降した

  ・現状・季節調整値DIは前月差で、1月▲4.02月▲1.33+0.34+0.15月▲1.9

○ 景気の先行き判断(DI)季節調整値は、2カ月ぶりに下降した。

・先行き・季節調整値DIは前月差で、1月▲0.32月▲1.03月▲1.84+0.55月▲0.9

 

アジア経済の動向  

○ 中国では、景気は持ち直しの動きが続いている。

   ・実質GDP成長率は、20181-3月期6.8%

   ・一人当たり名目GDPが急速に増加してきている。

・輸入は高い伸びとなっており、輸出も堅調に推移している。

・乗用車販売台数は、伸びがこのところ持ち直した。

・消費は伸びがおおむね横ばいとなっている。

・生産は伸びがおおむね横ばいとなっている。

・固定資産投資は、伸びが低下している。

・消費者物価上昇率は、おおむね横ばいとなっている。

〇 韓国・台湾では、景気は緩やかに回復している。

○ タイ・インドネシアでは、景気は持ち直している。

〇 インドでは、景気は内需を中心に回復している。

   ・実質GDP成長率は、20181-3月期7.7%

   ・2024年にも、インドの人口が中国を上回る見込みとなった。

 

アメリカ経済の動向 

○ アメリカでは、景気は着実に回復が続いている。

  ・20181-3月期のGDP成長率(2次推計値)は、前期比年率+2.2%

〇 雇用者数は増加しており、失業率は低下傾向にある。

 ・5月の失業率は、3.8%となった。

〇 コア物価上昇率は、緩やかに上昇している。

○ 消費は増加、自動車販売台数は弱含んでいる。

○ 製造業の景況指数は堅調に推移している。

○ 生産は、緩やかに増加している。

○ 財輸出は、緩やかに増加している。

 

ヨーロッパ経済の動向  

○ ユーロ圏では、景気は緩やかに回復している。

ドイツでは、景気は緩やかに回復している。

イギリスは、景気回復は緩やかになっている。

   ・20181-3月期のユーロ圏のGDP成長率は前期比年率で、+1.5%(イギリスは+0.4%)。

〇 個人消費は、ユーロ圏では増加した。

  イギリスは、このところ、増加のテンポが緩やかになっている。

○ 物価(コア物価上昇率)は、ユーロ圏は横ばい、イギリスはこのところ低下している。

   ・消費者物価指数(コア)は前年比で、ユーロ圏1.9%5月)、イギリス2.4%5月)。

○ 輸出は、ユーロ圏では持ち直しているが、このところ一服感がある。

  イギリスではこのところおおむね横ばいとなった。

○ 設備投資は、ユーロ圏は緩やかに増加、イギリスでは横ばいとなった。

○ 失業率は、ユーロ圏では低下傾向にあるが、イギリスではおおむね横ばいとなった。

○ ECB金融政策により、量的緩和の段階的縮小・終了の方針となった(6月14)。 

  ・購入額:2018年9月末までは月額300億ユーロ、

        1812月末までは月額150億ユーロとし、その後購入を終了予定

  ・政策金利:少なくとも19年夏までは現行水準(0.0%)に据置き

○ イタリアの長期金利は、政策の不透明感により上昇した。