2020年新年にあたって

 

 あけましておめでとうございます。

 

 皆様におかれましては、令和となって初めての新年をお健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。

 

 昨年は大変お世話になりました。

 9月11日の自民党役員人事で、みたびの自民党国会対策委員長に就任いたしました。12月9日に閉会した臨時国会は、新憲法下で

国会が始まって節目の200回目の記念すべき国会でありましたが、国対委員長として円滑な国会運営に努め、お陰様でほとんどの法案

の成立と会期内で閉会することができました。

 まもなく、第201回通常国会が召集されます。言論の府ともいわれる立法府の役割を再認識し、調和のとれた国会運営に努力して参ります。

 

 我が国は、人口減少や少子化、海外との競争の激化といった構造変化に直面している中で、持続的発展を続けていくためには、国の

基盤である地域の活性化が不可欠であります。地域の元気が日本の未来を拓きます。政府与党一丸となって、地方創生と急速に進む

少子高齢化、激動する国際情勢に真正面から立ち向かい、働き方改革並びに全世代型社会保障制度の整備に果敢に挑み、令和の

時代の新しい国創りを通して、一億総活躍社会の実現に向け全力で取り組んでいます。

 

昨年は大きな災害が相次いだ年でもありました。

 台風15号・19号の発生、多発した集中豪雨により、日本各地で多くの方々が甚大な災害に見舞われました。罹災された皆様に衷心から

お見舞い申し上げます。

 鹿児島県では6月から7月にかけて豪雨が続き、県内各地の雨量観測所で観測史上最高の雨量を記録しましたが、平成5年の86豪雨や、

近年多発した豪雨災害や台風の災害で、重点的に河川等の整備をしてきたことにより、河川災害や浸水家屋数が減少しており、防災対策

の必要性を認識する年でもありました。引き続き、安全で安心な郷土づくりに向け、災害復旧・国土強靭化等に全力で取り組んでまいります。

 

昨年2月に故・加治屋義人前会長の後任として、鹿児島県森林組合連合会の会長に就任することになりました。

 折しも4月から、新たな森林管理システムの運用が開始されるとともに、森林環境税の県市町村への配分も始まりました。森林組合としても、

これらの新しいシステムを適切に執行できる体制を整え、鹿児島県民の大切な財産である森林整備と、地球環境を守る観点から森づくりを

しっかりと進めていくことが何よりも大切です。

 

 今、ふるさとは大きく変わり始めています。  

 「東九州自動車道」は鹿屋市から、「都城志布志道路」は都城市から、いよいよ今年度には、重要国際港湾志布志港が控える志布志市

まで開通します。また、「油津・夏井道路」の事業化も決定し、これで鹿児島県域の全区間が事業化となりました。志布志港は日本の

農畜産物の物流拠点基地として官民による整備が進められております。

 「大隅縦貫道」の大中尾側からの整備も始まりました。東九州自動車道の隼人道路 隼人東IC~加治木IC間も4車線化の工事が着工の

運びとなりました。

 国営肝属中部農業水利事業も完工し、これにより、大隅地域の4つの国営ダムから1万haの畑地に畑かんの水が行くことになり、地域農業

が大きく変わるとともに、日本有数の農業地帯の土台が整うことになります。

 

 東京オリンピック・パラリンピックや鹿児島国体が控える今年は、庚子(かのえ・ね)の年です。

 今から60年前の庚子(かのえ・ね)の年である1960年当時の日本は、「岩戸景気」という好景気の最中にあり、工場建設など企業の設備

投資がさかんに行われたことから、経済白書で、まさに『投資が投資を呼ぶ』 という表現が使われた年であります。

 1960年から、ソニーが世界初のトランジスタテレビを発売し、日本でカラーテレビの本放送が開始され始めました。また、インスタントコーヒー

やインスタントラーメン等、働く人々の家事の負担を軽減する即席食品が発売され流行し始めたのも、この年からです。

 当時の岸信介内閣の 「貿易・為替自由化計画大綱」 の決定で、日本経済を開放経済体制へ移行させ、日本が国際経済への本格的な

復帰を果たすことになりました。次の池田勇人内閣が「国民所得倍増計画」を打ち出し、さらなる高度経済成長への道を歩み出したのも

この年です。   

 また、世界初の女性首相がスリランカで誕生し、日本初の女性閣僚である中山マサ先生が第一次池田内閣の厚生大臣に就任されたのも

この年であり、女性活躍の節目となる年でもありました。

 

 「庚(かのえ)」は植物が新たな形に変化しようとする状態を意味し、「子(ね)」は種の中に新しい生命が兆しはじめる状態を指しているとされて

います。

 「庚子(かのえ・ね)」の今年は、これまでの課題への検討を踏まえ、新しい時代の飛躍と繁栄のための「新たなる変化を遂げる年」になると言える

のではないでしょうか。

 

 引き続き、「大隅・霧島・熊毛の元気が日本の未来をひらく!」をモットーに、ふるさと・鹿児島と国家の進展のために精魂込めて努力して

参ります。 

 

 今年も、皆様のご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

 

令和2年元旦        

 

自由民主党国会対策委員長