2021年新年にあたって

 

 あけましておめでとうございます。

  皆様におかれましては、輝かしい新年をお健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。

 

昨年は、新型コロナウイルス感染症が国民の皆様の安心・安全な生活に未曽有の影響を与えた年でありました。

新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた皆様に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、罹患された皆様や生活に影響を受けておられる方々に、心よりお見舞いを申し上げます。

 

日夜、献身的に医療体制維持のためご尽力くださる医療従事者の方々をはじめ、小売業や流通・物流・交通に

携わる方々、介護や保育に携わる方々、清掃作業員や役所職員の方々等々、かつてない厳しい環境の中、感染拡大防止につとめながら、コロナ禍の私たちの生命と暮らしを守るためご尽力くださったすべての皆様、あらためまして、最高の敬意と感謝を申し上げます。

さらに、緊急事態宣言・外出自粛期間中、そして新しい生活様式の中で、農林水産業をはじめ多くの生産者の方々や商工業の方々が、先行きの見通せない厳しい状況下にもかかわりませず、国民の生活と経済を支えてくだ さいましたことに、深く感謝申し上げます。

そして何より、新型コロナウイルス感染症という世界規模での非常事態に直面され、不安な日々をお過ごしになる中で、感染拡大防止と経済活性化の両立にご協力いただいている国民の皆様に、心から御礼申し上げます。

 

引き続き、手洗い・うがいの励行や「三密回避」等の対策を取り、くれぐれも体と心をいたわりつつ、コロナ禍克服のため、ともに頑張って参りましょう。

 

今年は、辛丑(かのと・うし)の年です。

 今から60年前の辛丑(かのと・うし)の年である1961年、「上を向いて歩こう」や「スーダラ節」、「銀座の恋の物語」が流行し、松本清張の「砂の器」がベストセラーとなりました。

世界の先進諸国の工業生産が6%増と上向きの中で、当時の日本は、「岩戸景気」という好景気も終盤となり、  精密機械や自動車等の機械産業、そして鉄鋼・化学・石油精製等の装置産業が発展し、産業の高度化が進み  ました。

一方、高度経済成長とともに広がった農工間の所得格差を是正するため、農業生産性の引き上げと農家所得の増大を謳った「農業基本法」が生まれたのもこの年であります。

 

 「辛(かのと)」は、顕在化していた矛盾が起爆性のエネルギーになって具現化する、生命体が成長の邪魔になる部分を除去する動きを表す漢字とされています。「丑(うし)」は、『徒手で何かを取り込む動作』を表しているといわれております。

コロナ禍という逆境の中、これまでの生活様式の無駄な部分や矛盾する部分が顕在化してきた一方で、地方の 良さを再認識でき、エッセンシャルワーカーの方々のご活躍にスポットライトが当たる等、見直されるべきところや  評価されるべきところも多く表出して参りました。

まさに今、新しい生活様式を確立し、国民の皆様が安心して生活し、将来を見据えて発展していくための工夫や変化を受け入れ、必要なものを取り込んでいこうとしております。そのような意味から、「辛丑(かのと・うし)」の今年は、「取捨選択の年」になるといえるのではないでしょうか。

 

 昨年は大変お世話になりました。

昨年93日に、自由民主党国会対策委員長の連続在籍日数が1128日となり、歴代最長記録を更新しましたが、この度、新たに発足した菅義偉総理総裁のもと、4度目となる同職を、引き続き務めさせていただくこととなりました。

 ひとえに、皆様方のご理解と温かいご支援・ご協力の賜物と心から感謝申し上げます。

12月5日に閉会した203回臨時国会では、日英経済連携協定の承認や「生殖補助医療の提供等及びこれにより出生した子の親子関係に関する民法の特例に関する法律案」「予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律案」など、私たちの国民生活に欠かせぬ重要案件を審議しましたが、野党の先生方にもご理解・ご協力をいただき、 お陰様で、政府提出法案は全て成立させることができ、会期内で閉会することができました。

 まもなく、第204回通常国会が召集されます。政府与党では、新型コロナ対策と経済再生の両立に取り組みつつ、前例主義を打破し規制改革を進める「国民のために働く」内閣として改革を実現し、ウィズコロナの新しい時代を作り上げていこうとしております。この未曾有の国難から、国民の暮らしを守り抜き、少子高齢化や国土強靭化等、 国政の諸課題に立ち向かって参ります。

 

また、昨年も大きな災害に見舞われました。

 熊本県を中心に九州・中部地方を襲った7月の豪雨災害並びに台風9号・10号に罹災された皆様におかれましては、衷心からお見舞い申し上げます。あらためまして、安全で安心な郷土づくりを通し、国民の皆様の生命と財産を守りぬく所存でございます。

東九州自動車道の志布志IC(仮)から鹿屋串良JCT間については、令和2年度内の開通をめざして鋭意工事が 進められておりましたが、「令和27月豪雨」により、工事中の道路が被災し、復旧工事を行い、開通予定時期が、令和2年度内から令和3年夏へ見直しとなりましたが、南九州地域の産業経済・防災・医療等の機能性の発揮、  そして物流の円滑・活性のためにも大切な道路です。一日も早い全線供用開始に向けて、私も最善の努力をして 参ります。

 

 引き続き、「大隅・霧島・熊毛の元気が日本の未来をひらく!」をモットーに、ふるさと・鹿児島と国家の進展のために、今年も精魂込めて努力して参ります。 

 

 皆様のご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

 

令和3年元旦     

 

員   森山 ひろし