国会報告・第204回国会(通常国会)を終えて

国会報告・第204回国会(通常国会)を終えて

 

〇 第204回国会は、150日間の会期で令和3年1月18日に召集され、令和3年6月16日に閉会いたしました。

〇 今国会では、衆議院提出法律案20件、参議院提出法律案2件、内閣提出法律案62件(内、201回国会からの

  継続審議1件)が成立しました。

〇 成立した法律案は、「日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案(国民投票法)」「過疎

  地域の持続的発展の支援に関する特別措置法案」「鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別

  措置に関する法律の一部を改正する法律案(鳥獣被害防止法案)」「特定患者等の郵便等を用いて行う投票

  方法の特例に関する法律案(コロナ郵便投票法案)」「子ども・子育て支援法及び児童手当法の一部を改正

  する法律案デジタル社会形成基本法案他2法案(デジタル改革関連法案)」「農業法人に対する投資の

  円滑化に関する特別措置法の一部を改正する法律案」「重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用

  状況の調査及び利用の規制等に関する法律案(重要土地利用規制法案)」等、次の通りです。

 

【衆議院議員提出法律案】

 

〈日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案〉

・  憲法改正国民投票の投票人の投票しやすい環境を整えるため、

・  投票人名簿等の縦覧制度の廃止及び閲覧制度の創設、

・  在外選挙人名簿への登録の移転の制度の創設に伴う在外投票人名簿への登録についての規定の 整備、

・  共通投票所制度の創設、

・  期日前投票制度の見直し、

・  洋上投票の対象の拡大、

・  繰延投票の期日の告示の期限の見直し、

・  投票所に入ることができる子供の範囲の拡大等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法案〉

・  人口の著しい減少等に伴って地域社会における活力が低下し、生産機能及び生活環境の整備等が他の地域に

  比較して低位にある地域の持続的発展を支援し、

・  もって人材の確保及び育成、雇用機会の拡充、住民福祉の向上、地域格差の是正並びに美しく風格ある国土

  の形成に寄与するため、

・  これらの地域について、総合的かつ計画的な対策を実施するために必要な特別措置を講ずる必要があるため

  である。

 

〈有明海及び八代海等を再生するための特別措置に関する法律の一部を改正する法律案〉

・  有明海及び八代海等の海域において赤潮や貧酸素水塊の発生が続いており、水産資源が回復するに至って

  いないこと、近年頻発する豪雨等に伴い発生する海岸漂着物がこれらの海域の環境の悪化の原因となり得る

  こと等に鑑み、

・  港湾又は漁港における汚泥等の堆積を排除するために行う事業及び漁場における特定の漁港漁場整備事業に

  係る経費に対する国の補助の割合の特例並びに

・  これらの事業に係る経費に関する地方債の特例について定めるとともに、

・  国及び地方公共団体による海岸漂着物の処理並びに

・  有明海・八代海等総合調査評価委員会による所掌事務の遂行の状況の公表について定める必要があるためである。

 

〈地震防災対策特別措置法の一部を改正する法律案〉

・  地震防災対策特別措置法の実施の状況に鑑み、

・  地震防災緊急事業に係る国の負担又は補助の特例等の措置の有効期限を令和8年3月31日まで延長する必要が

  あるためである。

 

〈令和二年度子育て世帯生活支援特別給付金に係る差押禁止等に関する法律案〉

・  令和2年度子育て世帯生活支援特別給付金の支給の趣旨に鑑み、

・  その支給を受けることとなった者が自ら令和2年度子育て世帯生活支援特別給付金を使用することができる

  ようにするため、

・  令和2年度子育て世帯生活支援特別給付金について、差押えを禁止する等の必要があるためである。

 

〈国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案〉

・  議長、副議長及び議員の歳費の月額について、

・  令和3年10月31日までの間、

・  引き続き現行の削減措置を継続することとする必要があるためである。

 

〈自然災害義援金に係る差押禁止等に関する法律案〉

・  自然災害義援金に係る拠出の趣旨に鑑み、

・  自然災害の被災者等が自ら自然災害義援金を使用することができるようにするため、

・  自然災害義援金について、差押えを禁止する等の必要があるためである。

 

〈教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律案〉

・  教育職員等による児童生徒性暴力等が児童生徒等の権利を著しく侵害し、児童生徒等に対し生涯にわたって

  回復し難い心理的外傷その他の心身に対する重大な影響を与えるものであることに鑑み、

・  教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する施策を推進し、

・  もって児童生徒等の権利利益の擁護に資するとともに、

・  児童生徒等の尊厳を保持するため、児童生徒性暴力等の禁止について定めるとともに、

・  教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関し、基本理念を定め、

・  国等の責務を明らかにし、

・  基本指針の策定、

・  教育職員等による児童生徒性暴力等の防止に関する措置並びに教育職員等による児童生徒性暴力等の早期発見

  及び児童生徒性暴力等への対処に関する措置等について定め、あわせて、

・  特定免許状失効者等に対する教育職員免許法の特例等について定める必要があるためである。

 

〈災害時等における船舶を活用した医療提供体制の整備の推進に関する法律案〉

・  海に囲まれた我が国においては災害時等における医療を確保する上で船舶を活用した医療の提供が効果的である

  ことに鑑み、

・  災害時等における船舶を活用した医療提供体制の整備を総合的かつ集中的に推進するため、

・  災害時等における船舶を活用した医療提供体制の整備の推進に関する基本理念及び基本方針その他の基本となる

  事項を定めるとともに、

・  船舶活用医療推進本部を設置する必要があるためである。

 

〈令和三年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法の一部を改正する法律案〉

・  令和3年に開催される東京オリンピック競技大会及び東京パラリンピック競技大会に参加する選手が、

・  自己の疾病の治療の目的で覚醒剤を携帯して輸入すること等ができるよう、

・  覚醒剤取締法等の特例を設ける必要があるためである。

 

〈強制労働の廃止に関する条約(第百五号)の締結のための関係法律の整備に関する法律案〉

・  我が国が強制労働の廃止に関する条約(第百五号)を締結するため、

・  同条約が禁止する強制労働に該当するおそれがある罰則に関する規定に係る関係法律の規定中、

・  懲役刑を禁錮刑に改める必要があるためである。

 

〈国会職員法及び国家公務員退職手当法の一部を改正する法律案〉

・  一般職の国家公務員に準じて、国会職員の定年を段階的に年齢65年に引き上げるとともに、

・  管理監督職勤務上限年齢による降任及び転任並びに定年前再任用短時間勤務の制度を設けるほか、

・  年齢60年を超える国会職員に係る退職手当に関する特例を設ける等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈水循環基本法の一部を改正する法律案〉

・  地下水の適正な保全及び利用を図るため、

・  水循環に関する施策に地下水の適正な保全及び利用に関する施策が含まれていることを明記するとともに、

・  水循環に関する基本的施策として地下水の適正な保全及び利用を図るために必要な措置を追加する必要がある

  ためである。

 

〈鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律の一部を改正する法律案〉

・  鳥獣による農林水産業等に係る被害を防止するための施策の一層の推進を図るため、

・  対象鳥獣の捕獲等の強化、

・  捕獲等をした対象鳥獣の適正な処理及び有効利用のための措置の拡充、

・  人材育成の充実強化並びに

・  銃砲刀剣類所持等取締法に基づく技能講習の免除期限の延長の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈特定石綿被害建設業務労働者等に対する給付金等の支給に関する法律案〉

・  石綿にさらされる建設業務に従事した労働者等が石綿を吸入することにより発生する中皮腫その他の疾病に

  かかり精神上の苦痛を受けたことに係る最高裁判決等において、国が労働安全衛生法に基づく権限を行使

  しなかったことは、労働者の安全及び健康の確保という同法の目的等に照らして著しく合理性を欠くもので

  あるとして、国の責任が認められたことに鑑み、

・  当該最高裁判決等において国の責任が認められた者と同様の苦痛を受けている者について、

・  その損害の迅速な賠償を図るため、

・  特定石綿被害建設業務労働者等に対する給付金等の支給について定める必要があるためである。

 

〈公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律の一部を改正する法律案〉

・  脱炭素社会の実現に向けて、

・  建築物等における木材の利用の一層の促進を図るため、

・  木材の利用の促進に関する基本理念を定め、

・  基本方針、

・  都道府県方針及び市町村方針の対象を公共建築物から建築物一般に拡大するとともに、

・  建築物における木材の利用の促進及び建築用木材の適切かつ安定的な供給の確保に関する措置を 拡充し、

・  あわせて木材利用促進本部を設置する等の必要があるためである。

 

〈特定患者等の郵便等を用いて行う投票方法の特例に関する法律案〉

・  新型コロナウイルス感染症及びそのまん延防止のための措置の影響により、特定患者等が投票をすることが

  困難となっている現状に鑑み、

・  当分の間の措置として、

・  特定患者等の郵便等を用いて行う投票方法について、

・  公職選挙法の特例を定める必要があるためである。

 

 〈中小事業主が行う事業に従事する者等の労働災害等に係る共済事業に関する法律案〉

・  中小事業主に使用される労働者その他の中小事業主が行う事業に従事する者等の安全及び健康の確保並びに

  福利厚生等の充実を図るため、

・  中小事業主が行う事業に従事する者等の労働災害等の防止を図るとともに中小事業主が行う事業に従事する者

  等の労働災害等その他の災害について

・  共済団体による共済制度を確立する必要があるためである。

 

〈医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律案〉

・  医療技術の進歩に伴い医療的ケア児が増加するとともにその実態が多様化し、医療的ケア児及びその家族が

  個々の医療的ケア児の心身の状況等に応じた適切な支援を受けられるようにすることが重要な課題となって

  いることに鑑み、

・  医療的ケア児の健やかな成長を図るとともに、

・  その家族の離職の防止に資し、

・  もって安心して子どもを生み、育てることができる社会の実現に寄与するため、

・  医療的ケア児及びその家族に対する支援に関し、基本理念を定め、

・  国、地方公共団体等の責務を明らかにするとともに、

・  保育及び教育の拡充に係る施策その他必要な施策並びに

・  医療的ケア児支援センターの指定等について定める必要があるためである。

 

〈宇宙資源の探査及び開発に関する事業活動の促進に関する法律案〉

・  宇宙基本法の基本理念にのっとり、宇宙資源の探査及び開発に関し、宇宙活動法の規定による許可の特例を

  設けるとともに、

・  宇宙資源の所有権の取得その他必要な事項を定めることにより、宇宙の開発及び利用に関する諸条約の的確

  かつ円滑な実施を図りつつ、

・  民間事業者による宇宙資源の探査及び開発に関する事業活動を促進する必要があるためである。

 

 

【参議院議員提出法律案】

 

〈公職選挙法の一部を改正する法律案〉

・  選挙運動用電子メールの送信に係る表示義務に違反した者に対する罰則の規定を整理する等の必要があるため

  である。

 

〈政治分野における男女共同参画の推進に関する法律の一部を改正する法律案〉

・  政治分野における男女共同参画をより一層推進するため、

・  政党その他の政治団体が自主的に取り組むよう努める事項の例示として政党その他の政治団体に所属する公職

  の候補者の選定方法の改善等を規定するとともに、

・  性的な言動等に起因する問題の発生の防止及び適切な解決を図るための必要な施策を講ずる旨の規定の新設

・  その他の国及び地方公共団体の施策の強化等を行う必要があるためである。

 

 

【内閣提出法律案】

 

〈地方公務員法の一部を改正する法律案〉

・   地方公務員の定年の基準となる国家公務員の定年が段階的に引き上げられるとともに、管理監督職勤務上限

  年齢による降任及び転任並びに定年前再任用短時間勤務の制度が設けられること等を踏まえ、

・   地方公務員に係る管理監督職勤務上限年齢による降任及び転任並びに定年前再任用短時間勤務の制度を設ける

  等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈地方交付税法等の一部を改正する法律案〉①

・   地方財政の状況等に鑑み、

・   令和2年度における地方交付税の総額を確保するため所要の加算措置を講ずるとともに、

・   同年度における交付税及び譲与税配付金特別会計の借入金を増額するほか、

・   同年度に限り、地方税の減収によって適正な財政運営を行うにつき必要とされる財源に不足が生ずると認め

  られる場合に地方債を起こすことができることとする必要があるためである。

 

〈国立研究開発法人情報通信研究機構法の一部を改正する法律案〉

・ 将来における我が国の経済社会の発展の基盤となる革新的な情報通信技術の創出を推進するため、

・   国立研究開発法人情報通信研究機構について、

・   高度通信・放送研究開発に係る助成金交付業務の対象を拡大するとともに、

・   当該業務並びに情報の電磁的流通及び電波の利用に関する技術の研究及び開発に関する業務のうち一定の要件

  を満たすものに要する費用に充てるための基金を設ける必要があるためである。

 

〈令和元年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案〉

・   令和元年度の一般会計歳入歳出の決算上の剰余金の処理について、

・   財政法第6条第1項の規定の特例を定める必要があるためである。

 

〈財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案〉

・  最近における国の財政収支が著しく不均衡な状況にあることに鑑み、

・  令和3年度から令和7年度までの間の財政運営に必要な財源の確保を図るため、

・  これらの年度における公債発行の特例措置を定める必要があるためである。

 

〈国立研究開発法人科学技術振興機構法の一部を改正する法律案〉

・  我が国の大学の研究環境の整備を進めるため、

・  国立研究開発法人科学技術振興機構の業務として、国立大学法人から寄託された業務上の余裕金の運用の業務

  並びに

・  国際的に卓越した科学技術に関する研究環境の整備充実並びに

・  優秀な若年の研究者の育成及び活躍の推進に資する活動に関し大学に対して行う助成の業務を追加する等の措置

  を講ずる必要があるためである。

 

〈新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案〉

・   現下の新型コロナウイルス感染症の発生の状況等に鑑み、

・   当該感染症に係る対策の推進を図るため、

・   営業時間の変更の要請等を内容とする新型インフルエンザ等まん延防止等重点措置を創設し、

・   併せて新型インフルエンザ等緊急事態措置において施設の使用制限等の要請に応じない者に対する命令を可能

  とするとともに、

・   新型コロナウイルス感染症を感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律において新型インフル

  エンザ等感染症と位置付け、

・   所要の措置を講ずることができることとし、

・   併せて宿泊療養及び自宅療養の要請について法律上の根拠を設ける等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈所得税法等の一部を改正する法律案〉

・   ポストコロナに向けた経済構造の転換及び好循環の実現を図るための事業適応設備を取得した場合等の特別

  償却又は特別税額控除制度及び認定事業適応法人の欠損金の損金算入の特例の創設並びに

・   中小企業の経営資源の集約化による事業再構築等を促すための中小企業事業再編投資損失準備金制度の創設を

  行うとともに、

・   家計の暮らしと民需を下支えするための住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除制度の特例の延長等

  を行うほか、

・   既存の特別措置の整理合理化を図り、

・   あわせて土地の売買等に係る登録免許税の特例等期限の到来する特別措置について実情に応じ適用期限を延長

  する等、

・   所要の措置を一体として講ずる必要があるためである。

 

〈原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法の一部を改正する法律案〉

・   原子力発電施設等の周辺の地域の生活環境、産業基盤等の整備の状況に鑑み、

・   引き続きこれらの整備に必要な特別措置を講ずるため、

・   原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法の有効期限を令和13年3月31日まで10年間延長する

  必要があるためである。

 

〈地方税法等の一部を改正する法律案〉

・  現下の経済情勢等を踏まえ、令和3年度の評価替えに伴う土地に係る固定資産税及び都市計画税の税負担の調整、

・  住宅及び土地の取得に係る不動産取得税の税率の特例措置の適用期限の延長、

・  自動車税及び軽自動車税の環境性能割の税率区分等の見直し等を行うほか、

・  税負担軽減措置等の整理合理化等を行う必要があるためである。

 

〈地方交付税法等の一部を改正する法律案〉②

・  地方財政の収支が引き続き著しく不均衡な状況にあること等に鑑み、

・  令和3年度分の地方交付税の総額の特例措置を講ずるとともに、

・  各種の制度改正等に伴って必要となる行政経費の財源を措置するための地方交付税の単位費用等の改正を行う

  等の必要があるためである。

 

〈関税定率法等の一部を改正する法律案〉

・  最近における内外の経済情勢等に対応するため、

・  個別品目の関税率の見直し、

・  関税率表の品目分類の調整、

・  災害等による納期限等の延長制度の拡充、

・  電子帳簿等保存制度の見直し、

・  通関時における関税等の納付手段の多様化、

・  暫定関税率の適用期限の延長、

・  特恵関税制度の適用期限の延長等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律等の一部を改正する法律案〉

・  北海道旅客鉄道株式会社及び四国旅客鉄道株式会社並びに日本貨物鉄道株式会社の経営基盤の強化を図るため、

・  独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構の業務について、

・  これらの会社に対する助成金の交付に係る業務の期限の延長及び出資に係る業務の追加等のこれらの会社への

  支援措置を拡充すること等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈踏切道改良促進法等の一部を改正する法律案〉

・   踏切道の改良等を通じた道路及び鉄道の安全かつ円滑な交通の確保を図るため、

・   改良すべき踏切道の指定方法の見直し、

・   地方踏切道改良計画の作成の義務付け、

・   踏切道の改良の方法への踏切道と密接な関連を有する道路の改良の追加、

・   災害時の管理の方法を定めるべき踏切道の指定制度の創設等の措置を講ずるとともに、

・   広域災害応急対策の拠点となる防災拠点自動車駐車場の指定制度の創設、

・   鉄道事業者による災害時の他人の土地の使用等に係る措置の拡充等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈子ども・子育て支援法及び児童手当法の一部を改正する法律案〉

・  総合的な少子化対策を推進する一環として、保育の需要の増大等に対応し、子ども・子育て支援の効果的な

  実施を図るため、

・  施設型給付費等支給費用のうち一般事業主から徴収する拠出金を充てることができる割合の引上げ等を行うと

  ともに、

・  児童手当が支給されない者のうちその所得の額が一定の額未満のものに限り特例給付を支給することとする等

  の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈裁判所職員定員法の一部を改正する法律案〉

・  裁判所の事務を合理化し、及び効率化することに伴い、

・  裁判官以外の裁判所の職員の員数を減少する必要があるである。

 

〈公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案〉

・  公立の義務教育諸学校の学級規模及び教職員の配置の適正化を図るため、

・  公立の小学校等の学級編制の標準を改める必要があるためである。

 

〈良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律案〉

・  医師の長時間労働等の状況に鑑み、

・  良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するため、

・  医師の労働時間の短縮及び健康確保のための制度の創設、

・  各医療関係職種の業務範囲の見直し等の措置を講ずるとともに、

・  外来医療の機能の明確化及び連携の推進のための報告制度の創設、

・  地域医療構想の実現に向けた医療機関の取組に関する支援の仕組みの強化等の措置を講ずる必要があるため

  である。

 

〈特定都市河川浸水被害対策法等の一部を改正する法律案〉

・  最近における気象条件の変化に対応して、

・  都市部における洪水等に対する防災・減災対策を総合的に推進するため、

・  特定都市河川の指定対象の拡大、

・  特定都市河川流域における一定の開発行為等に対する規制の導入、

・  雨水貯留浸透施設の設置計画に係る認定制度の創設等の措置を講ずるとともに、

・  浸水想定区域制度の拡充、

・  都道府県知事等が管理する河川に係る国土交通大臣による権限代行制度の拡充、

・  一団地の都市安全確保拠点施設の都市施設への追加、

・  防災のための集団移転促進事業の対象の拡大等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈防衛省設置法等の一部を改正する法律案〉

・  自衛隊の任務の円滑な遂行を図るため、

・  自衛官定数の変更及び日本国の自衛隊とインド軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国

  政府とインド共和国政府との間の協定に係る物品又は役務の提供に関する規定の整備等の措置を講ずる必要が

  あるためである。

 

〈文化財保護法の一部を改正する法律案〉

・  社会の変化に対応した文化財保護の制度の整備を図るため、

・  無形文化財及び無形の民俗文化財の登録制度を創設するとともに、

・  地方公共団体による文部科学大臣に対する文化財の登録の提案等について定める必要があるためである。

 

〈全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案〉

・  全世代対応型の社会保障制度を構築するため、

・  健康保険等における傷病手当金の支給期間の通算化、

・  育児休業中の保険料の免除要件の見直し及び保健事業における健康診断等の情報の活用促進、

・  後期高齢者医療における一部負担金の負担割合の見直し、

・  未就学児に係る国民健康保険料等の被保険者均等割額の減額措置の導入等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案〉

・  特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給の請求の状況等を勘案し、当該給付金等の請求期限を延長する等

  の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈産業競争力強化法等の一部を改正する等の法律案〉

・  新型コロナウイルス感染症の影響、急激な人口の減少等の短期及び中長期の経済社会情勢の変化に適切に対応

  して、

・  我が国産業の持続的な発展を図るため、

・  情報技術の進展、

・  エネルギーの利用による環境への負荷の低減等に対応する事業変更を行おうとする者についての計画認定制度

  の創設、

・  経営革新計画の承認制度等の対象事業者に係る要件の見直し、

・  下請中小企業の取引機会を創出する者の認定制度の創設等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈海事産業の基盤強化のための海上運送法等の一部を改正する法律案〉

・  海事産業の基盤強化を図るため、

・  船舶運航事業者等が作成する特定船舶導入計画及び造船等事業者が作成する事業基盤強化計画の認定制度の

  創設、

・  内航海運業の登録制度の対象となる事業の追加、

・  船員の労働時間を適切に管理するための労務管理責任者制度の創設等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈住宅の質の向上及び円滑な取引環境の整備のための長期優良住宅の普及の促進に関する法律等の一部を改正する

 法律案〉

・  住宅の質の向上及び円滑な取引環境の整備を図るため、

・  区分所有住宅に係る長期優良住宅建築等計画の認定手続の見直し、

・  長期優良住宅維持保全計画の認定制度の創設、

・  登録住宅性能評価機関の活用による長期優良住宅建築等計画の認定に係る審査の合理化、

・  特別住宅紛争処理の対象の拡大等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈デジタル社会形成基本法案〉

・   デジタル社会の形成が、我が国の国際競争力の強化及び国民の利便性の向上に資するとともに、急速な少子

  高齢化の進展への対応その他の我が国が直面する課題を解決する上で極めて重要であることに鑑み、

・   デジタル社会の形成に関する施策を迅速かつ重点的に推進し、

・   もって我が国経済の持続的かつ健全な発展と国民の幸福な生活の実現に寄与するため、

・   デジタル社会の形成に関し、

・   基本理念及び施策の策定に係る基本方針、国、地方公共団体及び事業者の責務、

・   デジタル庁の設置並びに重点計画の作成について定める必要があるためである。

 

〈デジタル庁設置法案〉

・  デジタル社会の形成に関する施策を迅速かつ重点的に推進するため、

・  デジタル社会の形成に関する内閣の事務を内閣官房と共に助けるとともに、

・  デジタル社会の形成に関する行政事務の迅速かつ重点的な遂行を図ることを任務とするデジタル庁を設置する

  こととし、

・  その所掌事務及び組織に関する事項を定める必要があるためである。

 

〈デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律案〉

・  デジタル社会形成基本法に基づきデジタル社会の形成に関する施策を実施するため、

・  個人情報の保護に関する法律、

・  行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律等の関係法律について所要の整備を

  行う必要があるためである。

 

〈公的給付の支給等の迅速かつ確実な実施のための預貯金口座の登録等に関する法律案〉

・  公的給付の支給等の迅速かつ確実な実施を図るため、

・  各行政機関の長等が行う公的給付の支給等に係る金銭の授受に利用することができる預貯金口座を、内閣総理

  大臣にあらかじめ登録し、

・  当該行政機関の長等が当該金銭の授受をするために当該預貯金口座に関する情報の提供を求めることができる

  こととするとともに、

・  個別の法律の規定によらない一定の公的給付の支給を実施するための基礎とする情報について個人番号を利用

  して管理できることとする等の必要があるためである。

 

〈預貯金者の意思に基づく個人番号の利用による預貯金口座の管理等に関する法律案〉

・  行政運営の効率化及び行政分野におけるより公正な給付と負担の確保に資するとともに、

・  預貯金者の利益の保護を図るため、

・  預貯金者の意思に基づく個人番号の利用による預貯金口座の管理に関する制度及び

・  災害時又は相続時に預貯金者又はその相続人の求めに応じて預金保険機構が預貯金口座に関する情報を提供する

  制度を創設する等の必要があるためである。

 

〈地方公共団体情報システムの標準化に関する法律案〉

・  国民が行政手続において情報通信技術の便益を享受できる環境を整備するとともに、情報通信技術の効果的な

  活用により持続可能な行政運営を確立することが国及び地方公共団体の喫緊の課題であることに鑑み、

・  地方公共団体情報システムの標準化について、

・  基本方針及び地方公共団体情報システムに必要とされる機能等についての基準の策定その他の地方公共団体情報

  システムの標準化を推進するために必要な事項を定める必要があるためである。

 

〈在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案〉

・    在外公館として在ダナン日本国総領事館を新設するとともに、

・    在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の基準額を改定するほか、

・    在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の月額について必要な調整を行うための措置を定め、

・    在外公館に勤務する外務公務員の子女教育手当における年少子女の範囲について見直しを行う等の必要がある

  ためである。

 

〈森林の間伐等の実施の促進に関する特別措置法の一部を改正する法律案〉

・   我が国森林による二酸化炭素の吸収作用の保全及び強化の重要性に鑑み、

・   令和12年度までの間における森林の間伐等の実施を促進するため、

・   市町村が新たに同年度までの間における特定間伐等促進計画を作成すること等ができるようにするとともに、

・   都道府県知事による特定植栽事業計画の認定について定め、

・   当該認定を受けた者に対する林業・木材産業改善資金の償還期間に関する特例措置を講ずる等の必要がある

  ためである。

 

〈国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案〉

・  産業の国際競争力の強化及び国際的な経済活動の拠点の形成に関する施策の総合的かつ集中的な推進を図る

  ため、

・  法人農地取得事業に係る農地法の特例措置の期限を二年間延長するとともに、

・  国家戦略特別区域地区計画等建築物整備事業に係る建築基準法の特例措置 

・  その他の国家戦略特別区域に係る法律の特例に関する措置を追加する必要があるためである。

 

〈少年法等の一部を改正する法律案〉

・  成年年齢の引下げ等の社会情勢の変化及び少年による犯罪の実情に鑑み、

・  年齢満18歳以上20歳未満の特定少年に係る保護事件について、

・  ぐ犯をその対象から除外し、

・  原則として検察官に送致しなければならない事件についての特則等の規定を整備するとともに、

・  刑事処分相当を理由とする検察官送致決定がされた後は、少年に適用される刑事事件の特例に関する規定は、

・  特定少年には原則として適用しないこととする等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案〉

・  最近におけるクロスボウを使用した犯罪の実情等に鑑み、

・  これによる危害の発生を防止するため、

・  許可を受けた者が所持する場合等を除いて、その所持を禁止するとともに、

・  その所持許可の要件及び当該所持許可を受けた者の義務を定める等の必要があるためである。

 

〈特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律の一部を改正する法律案〉

・  特定電気通信による情報の流通によって自己の権利を侵害されたとする者が増加する中で、発信者情報の開示

  請求についてその事案の実情に即した迅速かつ適正な解決を図るため、

・  発信者情報の開示請求に係る新たな裁判手続を創設するとともに、

・  開示関係役務提供者の範囲を見直す等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈農業法人に対する投資の円滑化に関する特別措置法の一部を改正する法律案〉

・  農林漁業及び食品産業の持続的な発展を図るため、

・  農業法人投資育成事業の対象となる法人として、

・  林業又は漁業を営む法人、

・  食品産業の事業者等を追加する等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈ストーカー行為等の規制等に関する法律の一部を改正する法律案〉

・  最近におけるストーカー行為等の実情に鑑み、

・  相手方の承諾を得ないで、

・  その所持する位置情報記録・送信装置により記録され、又は送信される当該装置の位置に係る位置情報を取得

  する行為等を規制の対象に加えるとともに、

・  禁止命令等に係る書類の送達について定める必要があるためである。

 

〈育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する

 法律案〉

・  出産・育児等による労働者の離職を防ぎ、希望に応じて男女ともに仕事と育児等を両立できるようにするため、

・  子の出生直後の時期における柔軟な育児休業の枠組みの創設、

・  育児休業の分割取得を可能とする規定の整備、

・  有期雇用労働者の育児休業及び介護休業の取得要件の緩和、

・  事業主に対する個別の労働者への育児休業に係る周知及び意向確認の措置の義務付け、

・  労働者数が千人を超える事業主に対する育児休業の取得の状況についての公表の義務付け等の措置を講ずる

  必要があるためである。

 

〈瀬戸内海環境保全特別措置法の一部を改正する法律案〉

・  瀬戸内海における生物の多様性及び生産性の確保を図るため、

・  関係府県知事が栄養塩類の管理に関する計画を定めることができる制度を創設し、

・  当該計画に即して栄養塩類の増加に必要な措置を実施する工場又は事業場に対する水質汚濁防止法に基づく

  総量規制の特例等を定めるとともに、 

・  自然海浜保全地区の指定対象の拡充等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈国立大学法人法の一部を改正する法律案〉

・  国立大学法人等の管理運営の改善並びに教育研究体制の整備及び充実等を図るため、

・  学長選考会議に学長の職務執行の状況の報告を求める権限を付与し、

・  その名称を学長選考・監察会議とすること、

・  監事の体制を強化すること等の措置を講ずるとともに、

・  小樽商科大学、帯広畜産大学及び北見工業大学を設置する各国立大学法人を統合する等の措置を講ずる必要が

  あるためである。

 

〈畜舎等の建築等及び利用の特例に関する法律案〉

・  畜産業を取り巻く国際経済環境の変化等に鑑み、

・  その国際競争力の強化を図るため、

・  畜舎等の建築等及び利用に関する計画の認定制度を創設し、

・  当該認定を受けた計画に基づき建築等がされ、

・  及び利用される畜舎等に関する建築基準法の特例を定める必要があるためである。

 

〈特許法等の一部を改正する法律案〉

・  知的財産の適切な保護及び知的財産制度の利便性の向上を図るため、

・  手続期間の徒過により消滅した特許権の回復要件の緩和、

・  特許審判等での口頭審理を映像及び音声の送受信により行う方法の導入、

・  特許料等の予納における印紙の廃止、

・  特許関係料金の見直し、

・  商標権の侵害となり得る対象行為として海外事業者による模倣品の国内への持込みの追加等の措置を講ずる

 必要があるためである。

 

〈地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案〉

・  我が国における脱炭素社会の実現に向けた対策の強化を図るため、

・  2050年までの脱炭素社会の実現等の地球温暖化対策の推進に当たっての基本理念を新たに定めるとともに、

・  地方公共団体の実行計画の記載事項の見直し、

・  地域脱炭素化促進施設の整備及びその他の地域の脱炭素化のための取組を一体的に行う事業の実施に関し市町村

  の認定を受けた事業者に対する温泉法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律等に基づく手続についての特例

  措置の創設、

・  温室効果ガス算定排出量の報告制度の見直し等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈自然公園法の一部を改正する法律案〉

・  国立公園等を保護しつつ地域の主体的な取組による利用の増進を図るため、

・  質の高い自然体験活動の促進又は利用拠点の質の向上のための協議会の設置及び計画の認定に係る制度の創設、

・  利用のための規制の強化等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈海上交通安全法等の一部を改正する法律案〉

・  船舶交通の一層の安全を確保するため、

・  異常な気象又は海象による船舶交通の危険の防止を図る観点から船舶交通がふくそうする海域にある船舶に

  対して海上保安庁長官が適切な方法によるびょう泊、

・  当該海域からの退去等の措置を講ずべきことを勧告し又は命令することができることとするとともに、

・  海上保安庁以外の者による海上保安庁の管理する航路標識の工事又は維持に係る承認制度を創設する等の措置を

  講ずる必要があるためである。

 

〈災害対策基本法等の一部を改正する法律案〉

・  頻発する自然災害に対応して、災害対策の実施体制の強化及び災害時における円滑かつ迅速な避難の確保を図る

  ため、

・  特定災害対策本部の設置、

・  非常災害対策本部等の本部長及び設置時期の見直し、

・  市町村による個別避難計画の作成、

・  避難のための立退きの勧告及び指示の一本化、

・  広域にわたる避難住民等の受入れに関する協議手続の整備、

・  災害救助法に基づく救助の対象の拡大等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案〉

・  地域の自主性及び自立性を高めるための改革を総合的に推進するため、

・  地方公共団体等の提案等を踏まえ、

・  地方公共団体に対する義務付けを緩和する等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈新型コロナウイルス感染症等の影響による社会経済情勢の変化に対応して金融の機能の強化及び安定の確保を

 図るための銀行法等の一部を改正する法律案〉

・  新型コロナウイルス感染症等の影響による社会経済情勢の変化に対応して金融の機能の強化及び安定の確保を

  図るため、

・  地域の活性化等に資する業務の金融機関の業務への追加、

・  国内における海外投資家等向けの投資運用業に係る届出制度の創設、

・  預金保険機構が事業の抜本的な見直しを行う金融機関に対して資金を交付する制度の創設等の措置を講ずる

  必要があるである。

 

〈取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律案〉

・  情報通信技術の進展に伴い取引デジタルプラットフォームが国民の消費生活にとって重要な基盤となっている

  ことに鑑み、

・  取引デジタルプラットフォームを利用して行われる通信販売に係る取引の適正化及び紛争の解決の促進に関し

  取引デジタルプラットフォーム提供者の協力を確保するため、

・  取引デジタルプラットフォーム提供者による消費者の利益の保護に資する自主的な取組の促進、

・  内閣総理大臣による取引デジタルプラットフォームの利用の停止等に係る要請及び

・  消費者による販売業者等情報の開示の請求に係る措置並びに

・  官民協議会の設置について定める必要があるためである。

 

〈消費者被害の防止及びその回復の促進を図るための特定商取引に関する法律等の一部を改正する法律案〉

・  高齢化の進展を始めとした社会経済情勢の変化等に対応して、消費者の財産に対する被害の防止及びその回復

  の促進を図るため、

・  通信販売における契約の申込みに係る書面等への不実の表示を禁止するとともに、

・  預託等取引契約に係る規制の対象となる物品の範囲を拡大し、

・  預託等取引業者等が販売する物品等を対象とする預託等取引契約等の勧誘及び締結を原則として禁止するほか、

・  特定適格消費者団体に対する情報提供に係る規定の整備等の措置を講ずる必要があるためである。

 

〈民法等の一部を改正する法律案〉

・  所有者不明土地の増加等の社会経済情勢の変化に鑑み、

・  所有者不明土地の発生を防止するとともに、

・  土地の適正な利用及び相続による権利の承継の一層の円滑化を図るため、

・  相隣関係並びに共有物の利用及び管理に関する規定の整備、

・  所有者不明土地管理命令等の制度の創設並びに 

・  具体的相続分による遺産分割を求めることができる期間の制限等に関する規定の整備を行うとともに、

・  相続等による所有権の移転の登記の申請を相続人に義務付ける規定の創設等を行う必要があるためである。

 

〈相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律案〉

・  社会経済情勢の変化に伴い所有者不明土地が増加していることに鑑み、

・  相続等による所有者不明土地の発生の抑制を図るため、

・  相続等により土地の所有権を取得した者が、

・  法務大臣の承認を受けてその土地の所有権を国庫に帰属させることができる制度を創設する必要があるためで

  ある。

 

〈著作権法の一部を改正する法律案〉

・  著作物等の公正な利用を図るとともに著作権等の適切な保護に資するため、

・  図書館等が著作物等の公衆送信等を行うことができるようにするための規定を整備するとともに、

・  放送同時配信等における著作物等の利用を放送等における利用と同様に円滑化するための措置を講ずる必要が

  あるためである。

 

〈農水産業協同組合貯金保険法の一部を改正する法律案〉

・  金融システムの安定に係る国際的な基準に対応するため、

・  金融システムの著しい混乱が生ずるおそれがあると認められる場合における農林中央金庫の資産及び負債の

  秩序ある処理に関する措置として、

・  農水産業協同組合貯金保険機構による農林中央金庫に対する業務遂行等の監視、

・  資金の貸付け及び優先出資の引受け等の措置について定める必要があるためである。

 

〈障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律の一部を改正する法律案〉

・  障害を理由とする差別の解消の一層の推進を図るため、

・  事業者に対し社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をすることを義務付けるとともに、

・  行政機関相互間の連携の強化を図るほか、

・  障害を理由とする差別を解消するための支援措置を強化する措置を講ずる必要があるためである。

 

〈航空法等の一部を改正する法律案〉

・  最近における航空輸送及び無人航空機をめぐる状況に鑑み、

・  航空機の航行の安全及び無人航空機の飛行の安全並びに航空運送事業の利用者の利便の確保を一層推進するため、

・  国土交通大臣による航空運送事業の基盤強化に関する方針の策定及び必要な支援の実施、

・  危険物等所持制限区域に立ち入る旅客等に対する保安検査の受検の義務付け、

・  無人航空機の機体の安全性の確保及び操縦を行おうとする者について行う技能証明に係る制度の創設、

・  運輸安全委員会による無人航空機に係る事故等の原因を究明するための調査の実施等の措置を講ずる必要がある

  ためである。

 

〈プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案〉

・  国内外におけるプラスチック使用製品の廃棄物をめぐる環境の変化に対応して、プラスチックに係る資源循環

  の促進等を図るため、

・  市町村による再商品化並びに事業者による自主回収及び再資源化を促進するための制度を創設するとともに、

・  プラスチック使用製品の廃棄物の排出の抑制等の措置を講ずる必要があるためである。

  

〈重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律案〉

・  我が国を取り巻く安全保障環境の変化を踏まえ、重要施設の周辺の区域内及び国境離島等の区域内にある土地

  等が重要施設又は国境離島等の機能を阻害する行為の用に供されることを防止するため、

・  基本方針の策定、

・  注視区域及び特別注視区域の指定、

・  注視区域内にある土地等の利用状況の調査、

・  当該土地等の利用の規制、

・  特別注視区域内にある土地等に係る契約の届出等の措置について定める必要があるためである。

 

〈国家公務員法等の一部を改正する法律案〉

・  人事院の国会及び内閣に対する平成30年8月10日付けの意見の申出に鑑み、

・  国家公務員の定年を段階的に年齢65年に引き上げるとともに、

・  管理監督職勤務上限年齢による降任及び転任並びに定年前再任用短時間勤務の制度を設けるほか、

・  年齢60年を超える職員に係る給与及び退職手当に関する特例を設ける等の措置を講ずる必要があるためである。