新年にあたって

 あけましておめでとうございます。

  皆様には、輝かしい新年をお健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。

 

  今年は、乙巳(きのと・み)の年です。

 今から60年前の乙巳の年である1965年は、これまでの高度経済成長の一服感と東京オリンピックの特需が無くなった反動による不況の年でありました。物価高騰が深刻化する中で、成長の歪みが顕在化しはじめ、労働力不足・産業公害・インフラをはじめとする社会資本の立ち遅れ等の課題が見えてきた時代でもあります。

 当時は学生運動等イデオロギーの時代でもあり、国民一人ひとりの声が可視化されつつある中で、政府主導での財政・輸出面での経済政策を遂行して、後の戦後最大の好況となる「いざなぎ景気」と呼ばれる高度成長に繋がるための礎を築き始めた年でもありました。

  

 「乙(きのと)」は、春の初め、草木の芽が殻を破って出かかっているものの、寒気いまだ強く、真っ直ぐに伸びかねて曲がった形を表していると言われています。

  「巳(み)」は、漢字の形が胎児に似ていることから、新たな命が発生したことを表していると言われています。

  「乙巳(きのと・み)」の今年は、我が国が更なる成長を遂げるための様々な課題を柔軟に解決し、日本創生という改革の芽を育むための大切な一年になるといえるのではないでしょうか。

  

 昨年は大変お世話になりました。

  昨年9月に石破新政権のもと、自民党幹事長を拝命いたしました。浅学非才の身ながらも、これまで培ってきた経験や知恵を活かしつつ、国政の課題解決のため邁進する日々であります。

 

 第50回衆議院総選挙では、お陰様で、皆様からの温かいご支援で8期目の当選を果たすことができました。選挙期間中、地元に2日しか滞在できない中での厳しい選挙戦となりましたが、時間の許す限り選挙区を廻りました。

 

  沿道から大きく手を振って声をかけてくださった方。

  事務所に訪れ、励ましのお声をくださった方。

  悪天候の中、各地の街頭集会に集まりご声援をくださった方。

  駐車場の交通整理や会場の清掃を申し出てくださった方。

  荒天で屋久島での遊説が叶わなかった中、知人・友人の方々に応援を呼び掛け続けてくださった地元の皆様。

 

  お一人おひとりの皆様方の熱いお気持ちに、大いに励まされ、あらためて身が引き締まる思いで一杯でした。

 一方、選挙結果は、国民の皆様からの政治資金問題や改革への取り組みに対する真摯なお叱りの声であったと厳粛に受け止めております。これまでにいただいた厳しいお声を踏まえながら、「政治は国民のもの」という原点にあらためて立ち返るため、信頼回復のため東奔西走する日々の真っただ中におります。

間もなく開会する第217回通常国会では、物価高への対応をはじめ、人口減少・少子化対策等、我が国が直面する課題に果敢に立ち向かい、国民の皆様からの信頼を取り戻し、すべての人に安心と安全をもたらす社会を実現するため党派を超えた議論を通して積極的に取り組んでまいります。

様々なご意見を謙虚に受け容れ、比較第一党として、皆様のご期待に沿うべく、国家及び故郷の発展のため精魂込めて頑張ってまいる所存です。

  

 私のふるさとである、鹿児島県の大隅・霧島・熊毛地区は、農業、観光、産業分野でも素晴らしい可能性を秘めた地域です。

 国宝に指定された霧島神宮、重要文化財に指定された鹿児島神宮をはじめ、世界自然遺産に登録されている屋久島も擁しております。

 令和5年農業産出額において、鹿児島県は北海道に次ぎ、7年連続の第二位となりましたが、大隅半島は、豊かな自然に恵まれており、農業をはじめ漁業、畜産など第一次産業が盛んな地域です。黒毛和牛をはじめ豚、ブロイラー等は、日本有数の産地であり、サツマイモや茶、ピーマンやサヤエンドウはじめとする新鮮な農作物が全国に向け出荷されております。また、ブリ・カンパチ、さらにはウナギの養殖に代表される水産業をはじめ林業や施設園芸等、多くの産業が育ってきており、一方、志布志港をアジアへの農林水産物輸出拠点にする取組みも進んでいることもあり、日本の食料供給基地として大隅地区の果たすべき役割には大きな期待が寄せられております。

 また、種子島宇宙センターと内之浦宇宙空間観測所の2か所のロケット基地があり、町と宇宙産業との連携を一層強化し、地域の活性化を推進する取り組みも積極的に行われており、日本の宇宙開発の拠点としてのみならず、日本が未来へ向けてさらなる成長を遂げるための役割を担うため、重要となる地域でもあります。

 今後とも、「大隅・霧島・熊毛の元気が日本の未来をひらく!」をモットーに、ふるさと・鹿児島と国家の進展のために、今年も精魂込めて努力して参ります。

 

 引き続き、皆様のご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

 

 令和7年元旦                              

 

  員   森山 ひろし