月例経済報告
月例経済報告

2020年

6月

19日

月例経済報告

 

月例経済報告(R2.6.19)

基調判断

〈現状〉

・景気は、新型コロナウイルス感染症の影響により、極めて厳しい

状況にあるが、下げ止まりつつある。

〈先行き〉              

・先行きについては、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動の

レベルを段階的に引き上げていくなかで、各種政策の効果もあって、

極めて厳しい状況から持ち直しに向かうことが期待される。ただし、

国内外の感染症の動向や、金融資本市場の変動等の影響を注視する必要がある。

 

 

個人消費の動向

○ 個人消費は、緊急事態宣言の段階的な解除に伴い、持ち直しの動きがみられる。

・一方、カード支出に基づく消費動向をみると、5月後半には上向きの動きもみられる。

・個別にみても、消費者マインドは低水準ながらも悪化に歯止めがかかっており、外食売上高や新幹線利用者数は底打ち、家電販売額や大手百貨店の

売上高は持ち直しの動きがみられる。

      ・消費総合指数(実質)は、前月比で、1+1.2%2+0.6%3月▲0.1%4月▲1.8%

      ・消費者態度指数(DI)は前月差で、1月▲0.2%2月▲0.5%3月▲7.4%4月▲9.3%5+2.4%

4月の実質総雇用者所得は、前期比で▲1.8%となった。

 

住宅投資・公共投資

   住宅建設は、弱含んでいる。 

・住宅着工戸数の総戸数は前月比で、1月▲4.6%2+7.2%3+3.9%4月▲12.0%

・持家着工数は前月比で、1月▲5.4%2+10.0%3+6.9%4月▲16.1%

・貸家着工数は前月比で、1+1.1%2+0.3%3+3.1%4月▲14.3%

・分譲着工数は前月比で、1月▲9.3%2+12.8%3+1.3%4月▲4.5%

   公共投資は、底堅く推移している。

・請負金額は前年比で、1+5.2%(出来高▲0.5%)、2月▲1.9%(出来高▲0.8%)、3+14.8%(出来高+2.5%)、4月▲9.2%(出来高+0.5%)、5月▲0.7%      

 

雇用・賃金の動向

○ 雇用情勢は、感染症の影響により、弱さが増している。

休業者は、4月に452万人増え652万人となった。企業が必死に雇用を守り、踏みとどまっている状況となっている。

・労働時間の減少に伴い、給与は減少している。雇用調整助成金による雇用の下支えが引き続き重要である。

・4月は女性や高齢者を中心に就業者数が大幅に減少し、求職活動を行っていない非労働力人口が94万人増加した一方、失業者数は6万人の

 増加にとどまった。経済活動を段階的に引き上げていくなかで、こうした層が再び就労状態に戻れるようにすることが重要である。 

  ・有効求人倍率は、121.5711.4921.4531.3941.32(正社員は0.98)となった。

   ・完全失業率は、122.2%12.4%22.4%32.5%42.6%となった。

   

物価の動向  

  国内企業物価は、下落した。

消費者物価は、横ばいとなっている。(5月総合前月比0.0%)。

  

投資・収益・業況

○ 企業収益は、新型コロナウイルス感染症の影響により、急速に減少している。

・1-3月期の企業収益は、感染症の影響による国内外の売り上げ減から、製造業・非製造業ともに急速な減益となった。

○ 設備投資は、このところ弱含んでいる。

  ・1-3月期の設備投資は、台風の影響に見舞われた1012月期からの反動もあって、増加した。

  先行きは、大企業やソフトウェア投資の計画は底堅いが、全体として慎重な見方となっている。

○ 業況判断は、厳しさは残るものの、改善の兆しがみられる。

・業況判断DI(「良い」-「悪い」)ポイントは短観で、

    「大企業・製造業」は、20196+79+512+020203月▲86月▲11

    「大企業・非製造業」は、20196+239+2112+2020203+86月▲1

    「中小企業・製造業」は、20196月▲19月▲412月▲920203月▲156月▲29

    「中小企業・非製造業」は、20196+109+1012+720203月▲16月▲19

 

生産

○ 生産は、輸出が急減するなかで減少している。

   ・輸出と同様、自動車を含む輸送機械が弱い。ただし、各国の自動車販売は5月には持ち直しの動きとなった。

   ・日本車の現地生産比率は、アジアで高く、欧米で低いことから、今後、アジア向けでは自動車の部分品、欧米向けでは完成車の輸出が持ち直しに転じる

   可能性がある。

   ・国内自動車生産は、5月を底に、6月には減少幅の縮小が見込まれている。

 ・鉱工業生産指数は前月比で、3月▲3.7%4月▲9.8%5月(予想)▲4.1%6月(予想)+3.9%

・はん用・生産用・業務用機械は前月比で、1月▲3.5%2月▲5.0%3月▲10.0%4+4.1

・電子部品・デバイスは前月比で、1月▲1.3%2+8.3%3月▲3.1%4月▲2.7%

・輸送機械は前月比で、1+6.6%2月▲5.0%3月▲4.3%4月▲34.8%

 

外需

○ 輸出は、海外需要の減少を背景として欧米向けを中心に急減した。

・財別では自動車関連財が急落した。

   ・一方、情報関連財は、5G対応やデータセンター向けを中心にICが堅調となっている。

半導体製造装置も底堅く、これらの品目がアジア向け輸出を下支えしている。

  ※ 海外の景況感は中国で3か月連続改善、米欧でも5月は上昇した。ただし、感染症の第2波、第3波を含め世界全体で不確実性は高く、輸出の先行きを

     左右する海外経済の動向は引き続き注視していく必要がある。

 ○ 輸入は、感染症の影響は残るものの、このところ下げ止まりつつある。

 ○ 貿易・サービス収支は、赤字となっている。

 

景気ウォッチャー調査  

○ 5月の街角景気は、現状・先行きともに大幅に上昇。特に先行きは、緊急事態宣言の解除を背景に過去最大の上昇幅となった。持ち直しへの

  期待がみられる。

  ・現状のDIは全分野で上昇し、特に小売・飲食・サービス関連が大きく上昇した。 

   ・ただし、雇用関連 は改善テンポが鈍い。求人の減少、派遣労働者の契約終了、新卒採用の弱さ等に関するコメントが目立つ

○ 景気の現状判断(DI)季節調整値は、4か月ぶりに大きく上昇した

  ・現状・季節調整値DIは前月差で、2月▲14.53月▲13.24月▲6.35+7.6

○ 景気の先行き判断(DI)季節調整値は、6か月ぶりに過去最大幅で上昇した。

・先行き・季節調整値DIは前月差で、2月▲17.23月▲5.84月▲2.25+19.9

 

アジア経済の動向  

〇 中国では、引き続き厳しい状況にあるものの、持ち直しの動きが続いている。

   ・20201-3月期の実質GDP成長率(前年比)は▲6.8%となった。

・生産は、持ち直しの動きが続いている。

・輸出は、減少した。

・消費は、大幅な減少からは持ち直している。

・消費者物価上昇率は、やや低下している。

・製造業購買担当者指数(PMI)はおおむね横ばいとなっている。

〇 その他のアジア諸国・地域においては、感染症の影響により、経済活動が一段と抑制されており、景気が下押しされている。

・韓国・インドネシアでは、景気は厳しい状況にある。

・台湾では、景気は減速している。

 ・タイ・インドでは、景気は極めて厳しい状況にある。

  

アメリカ経済の動向 

○ アメリカでは、極めて厳しい状況にあるが、下げ止まりつつある。

20201-3月期のGDP成長率(2次推計値)は、前期比年率▲5.0%

○ 雇用者数は増加に転じており、失業率は低下している。

 ・5月の失業率は13.3%となった。

○ 生産は持ち直しの動きがみられる。

○ 設備投資は大幅に減少している。

○ 消費・自動車販売台数はともに大持ち直しの動きがみられる。

○ 製造業・非製造業ともに持ち直しの動きがみられる。

○ 財輸出は大幅に減少した。

 

ヨーロッパ経済の動向  

○ ユーロ圏・イギリス・ドイツともに、極めて厳しい状況にあるが、下げ止まりつつある。

   ・20201-3月期のユーロ圏のGDP成長率は前期比年率で▲13.6%

   (イギリスは▲7.7%、ドイツは▲8.6%)。

○ 民間設備投資は、ユーロ圏では機械設備投資は大幅に減少しており、イギリスでは弱い動きとなっている。

○ 自動車販売台数は、大幅な下落が続いている。

   ・4月の自動車登録台数は前年同月比で、ユーロ圏▲52.4%、ドイツ▲49.5%、イギリス▲89.0%

○ 個人消費は、ユーロ圏・イギリスともに、大幅に減少しているが、一部に持ち直しに向けた動きがみられる。

○ 物価(コア物価上昇率)は、ユーロ圏・イギリスともにこのところ低下している。

   ・5月の消費者物価上昇率(コア)は前年比で、ユーロ圏+1.2%、イギリス+1.3%

○ 輸出は、ユーロ圏・イギリスともに大幅に減少している。

 

2020年

5月

28日

月例経済報告

 

月例経済報告(R2.5.28)

基調判断

〈現状〉

・景気は、新型コロナウイルス感染症の影響により、急速に悪化して

おり、極めて厳しい状況にある。

〈先行き〉              

・先行きについては、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動の

レベルを段階的に引き上げていくが、当面、厳しい状況が続くと見込まれる。金融資本市場の変動等の影響を注視する必要がある。

 

 

世界経済の動向

     ○ 主要国の実質GDPは、3月中旬以降に実施された外出制限等により、本年1-3月期に大きく低下している。5月に入り経済活動の再開が

         段階的に進められているが、4-6月期はさらに大幅な落ち込みとなる見込みである。

        日本も、欧米ほどではないが、厳しい数字となる可能性がある。

       ・20201-3月期GDPの推移(前期比年率)は、日本▲3.4%、アメリカ▲4.8%、ドイツ▲8.6%フランス▲21.4%、イギリス▲7.7%

 ○ 7-9月期以降は、持ち直しが期待されているが、感染症の状況や経済活動の段階的再開の進展に依存しており、第2波・第3波の発生も

      含め、不確実性が高い。

 

2020年1-3月期日本のGDP1次速報

  ○ 本年1-3月期の実質GDP成長率は、前期比▲0.9(年率▲3.4)と2期連続のマイナスとなった。 

  ○   2月下旬以降の外出自粛により個人消費が減少するなど内需が弱く、外需も、財輸出では資本(機械類)、サービス輸出では旅行

  (インバウンド)が減少しており、内外需ともに厳しい状況となった。

○ 緊急事態宣言発出後の4、5月は経済活動が抑制されており、4-6月期のGDPはより厳しい数字となる可能性も想定される。

 

働き方や消費行動の変化

  ○ 感染拡大防止と企業活動の継続を両立させるために、幅広い業種で、在宅勤務やテレワークの導入が進展した。

  ○   外出自粛の中、財やサービスの支出は全体として厳しい状況。他方、ネット経由による財の購入(Eコマース)やコンテンツ配信など、自宅で

  行える消費支出は増加した。

 ・テレワークやEコマースのさらなる普及や、様々な業種で感染防止策を講じることを通じ、新たな日常をつくり上げることで、経済活動を段階的

 に引き上げることが重要である。

 

個人消費の動向

○ 個人消費は、感染症の影響により、急速な減少が続いている。

      ・消費総合指数(実質)は、前月比で、12月▲1.0%1+1.2%2月▲0.9%3月▲3.5%

      ・消費者態度指数(DI)は前月差で、12+0.2%1月▲0.2%2月▲0.5%3月▲7.4%4月▲9.3%

     ・3月の実質総雇用者所得は、前期比で▲0.1%となった。

 

住宅投資・公共投資

    ○   住宅建設は、弱含んでいる。 

・住宅着工戸数の総戸数は前月比で、12月▲1.9%1月▲4.6%2+7.2%3+3.9%

・持家着工数は前月比で、12月▲1.0%1月▲5.4%2+10.0%3+6.9%

・貸家着工数は前月比で、12月▲0.8%1+1.1%2+0.3%3+3.1%

・分譲着工数は前月比で、12月▲4.5%1月▲9.3%2+12.8%3+1.3%

    ○ 公共投資は、底堅く推移している。

・請負金額は前年比で、12月▲7.3%(出来高▲0.9%)、1+5.2%(出来高▲0.5%)、2月▲1.9%(出来高▲2.8%)、3+14.8%(出来高+4.6%)、4月▲9.2%    

 

雇用・賃金の動向

    ○ 雇用情勢は、感染症の影響により、弱さが増している。

求人は、全体としては弱い一方、増加している職種もあり、労働需給のマッチング促進が重要である。

・企業や労働組合では、失業を防ぎながら需給調整を図るよう、企業内の労働移動や企業間の業務提携等の取り組みがみられる。

・引き続き雇用を守るためには、今般拡充した雇用調整助成金の活用が有効となる。

・今春の賃上げ率は2%前後となり、所得環境の下支えが期待される。 

  ・有効求人倍率は、111.57121.5711.4921.4531.39(正社員は1.03)となった。

   ・完全失業率は、112.2%122.2%12.4%22.4%32.5%となった。

   

物価の動向  

   ○  国内企業物価は、下落した。

   ・消費者物価は、横ばいとなっている。(4月総合前月比▲0.2%)。

  

投資・収益・業況

   ○ 企業収益は、新型コロナウイルス感染症の影響により、急速に減少している。

 ・1-3月期の上場企業決算は、感染症の影響を受けて、急速な減益となった。

  業種別にみても、国内外の売上の減少から、製造業、非製造業ともに厳しい状況である。

 ・中小企業の資金繰りは、急速に悪化しているが、強力な資金繰り支援が実施されている。 

  ○ 倒産件数は、2019年まで年間8千件程度の低い水準で推移している。

      ・4月の倒産件数は、全体としては増加が抑制されているが、感染症関連倒産は増加。

   ○ 設備投資は、このところ弱含んでいる。

   ○ 業況判断は、感染症の影響により、急速に悪化している。

  ・業況判断DI(「良い」-「悪い」)ポイントは短観で、

    「大企業・製造業」は、20196+79+512+020203月▲86月▲11

    「大企業・非製造業」は、20196+239+2112+2020203+86月▲1

    「中小企業・製造業」は、20196月▲19月▲412月▲920203月▲156月▲29

    「中小企業・非製造業」は、20196+109+1012+720203月▲16月▲19

 

生産

  ○ 生産は、感染症の影響により、減少している。

   ・製造業の生産は、内外需の弱さを受け減少した。 特に、自動車生産は、大幅な減少が続く見込みである。一方、テレワークの普及等もあり、電子部品

        デバイス生産は持ち直しが続く見込みである。

 ・鉱工業生産指数は前月比で、2月▲0.3%3月▲3.7%4月(予想)+1.4%5月(予想)▲1.4%

・はん用・生産用・業務用機械は前月比で、12+16.2%1月▲3.5%2月▲5.0%3月▲10.0%

・電子部品・デバイスは前月比で、12+3.3%1月▲1.3%2+8.3%3月▲3.1%

・輸送機械は前月比で、12月▲4.0%1+6.6%2月▲5.0%3月▲4.3%

 

外需

 ○ 輸出は、新型コロナウイルス感染症の影響により、減少している。

  ・財の輸出は、欧米向けを中心に、急速に減少している一方、4月の中国向けは増加した。

  ・自動車関連罪などは弱いが、IC等、情報関連財の堅調さが下支えしている。

  ○ 輸入は、感染症の影響は残るものの、このところ下げ止まりつつある。

  ○ 貿易・サービス収支は、赤字となっている。

 

景気ウォッチャー調査  

  ○ 街角景気は、これまで過去最低だったリーマンショック時を下回り、極めて厳しい状況にある中で、

  さらに悪化している。

  ・分野・業種別にみると、街角景気は、飲食、サービス等非製造業で特に特に厳しい状況となっている。

     ・非製造業の生産をみても、消費の低迷を反映して、3月に急落した。業種別にみると、外出自粛を受けて、特に宿泊、飲食、運輸といったサービス消費を

      担う業種で減少幅が大きい。

 ○ 景気の現状判断(DI)季節調整値は、3か月連続で大きく下降した

  ・現状・季節調整値DIは前月差で、1+2.22月▲14.53月▲13.24月▲6.3

 ○ 景気の先行き判断(DI)季節調整値は、5か月連続で下降した。

・先行き・季節調整値DIは前月差で、1月▲3.72月▲17.23月▲5.84月▲2.2

 

アジア経済の動向  

  ○ 中国では、引き続き厳しい状況にあるものの、足下では持ち直しの動きもみられる。

   ・20201-3月期の実質GDP成長率(前年比)は▲6.8%となった。

・生産は、持ち直しの動きがみられる。

・輸出は、減少した。

・消費は、弱い動きが続いている。

・消費者物価上昇率は、やや低下している。

・製造業購買担当者指数(PMI)はおおむね横ばいとなっている。

  ○ その他のアジア諸国・地域においては、感染症の影響により、経済活動が一段と抑制されており、景気が下押しされている。

・韓国・インドネシアでは、景気は厳しい状況にある。

・台湾では、景気は減速している。

 ・タイ・インドでは、景気は極めて厳しい状況にある。

  

アメリカ経済の動向 

  ○ アメリカでは、景気は急速な悪化が続いており、極めて厳しい状況にある。

 ・20201-3月期のGDP成長率(1次推計値)は、前期比年率▲4.8%

  ○ 雇用者数は極めて大幅に減少しており、失業率は急速に上昇している。

  ・4月の失業率は14.7%となった。

    ○ 生産はさらに急速に減少している。

    ○ 設備投資は大幅に減少している。

    ○ 消費・自動車販売台数はともに大幅に減少となった。

    ○ 製造業・非製造業ともに景況指数は急速に悪化となった。

    ○ 財輸出は減少した。

 

ヨーロッパ経済の動向  

  ○ ユーロ圏・イギリス・ドイツともに、感染症の影響により景気は急速な悪化が続いており、極めて厳しい状況にある。

   ・20201-3月期のユーロ圏のGDP成長率は前期比年率で▲14.2%

   (イギリスは▲7.7%、ドイツは▲8.6%)。

  ○ 民間設備投資は、ユーロ圏では機械設備投資はおおむね横ばいとなり、イギリスでは弱い動きとなっている。

  ○ 自動車販売台数は、極めて大幅な下落となった。

   ・4月の自動車登録台数は前年同月比で、ユーロ圏▲79.6%、ドイツ▲61.1%、イギリス▲97.3%

  ○ 個人消費は、ユーロ圏・イギリスともに、大幅に減少している。

  ○ 物価(コア物価上昇率)は、ユーロ圏はこのところ低下となり、イギリスは安定している。

   ・消費者物価上昇率(コア)は前年比で、ユーロ圏+1.1%4月)、イギリス+1.4%4月)。

  ○ 輸出は、ユーロ圏・イギリスともに大幅に減少している。

2020年

4月

23日

月例経済報告

 

月例経済報告(R2.4.23)

基調判断

〈現状〉

・景気は、新型コロナウイルス感染症の影響により、急速に悪化して

おり、極めて厳しい状況にある。

〈先行き〉              

・先行きについては、感染症の影響による極めて厳しい状況が続くと

見込まれる。また、感染症が内外経済をさらに下振れさせるリスクに

十分注意する必要がある。

金融資本市場の変動等の影響を注視する必要がある。

 

 

世界経済の動向

○ 新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の影響により、2020年の世界経済は大幅なマイナス

成長となる見通しである。

  ・アメリカ、ユーロ圏、中国で、リーマンショック後を大きく下回る成長率となる見込みである。

   IMF4月に公表した「2020年の世界経済見通し」は前年比で、▲3.0%(日本▲5.2%、アメリカ▲5.9%

ユーロ圏▲7.5%、中国+1.2%、インド+1.9%)。

  ・外出制限等の実施により、店舗や公共交通機関への訪問・滞在時間は大きく減少した。経済活動は

大幅に縮小しているとみられる。

 

個人消費の動向

○ 個人消費は、感染症の影響により、急速に減少している。

   ・3月のクレジットカード支出は、買いだめによる販売増がみられるスーパーに対し、外食・旅行等の

サービス消費は弱い。

・支出した人の割合を品目別にみても、外食・旅行の比率は4月半ばにかけて低下した。

・3月の消費者マインドは大幅に落ち込んだ。低下幅は、調査開始以来最大となった。

   ・外出自粛の影響により、5月連休の旅行需要は大きく減退した。消費の先行きは、厳しい状況が続く。

   ・消費総合指数(実質)は、前月比で、11+1.3%12月▲1.0%1+0.6%2月▲1.5%

    ・消費者態度指数(DI)は前月差で、11+2.5%12+0.2%1月▲0.2%2月▲0.5%3月▲7.4%

2月の実質総雇用者所得は、前期比で+0.6%となった。

 

住宅投資・公共投資

   住宅建設は、弱含んでいる。 

・住宅着工戸数の総戸数は前月比で、11月▲5.2%12月▲1.9%1月▲3.2%2+0.9%

・持家着工数は前月比で、11月▲3.1%12月▲1.0%1月▲3.3%2+0.8%

・貸家着工数は前月比で、11月▲0.5%12月▲0.8%1月▲0.2%2+0.3%

・分譲着工数は前月比で、11月▲14.1%12月▲4.5%1月▲6.9%2+1.5%

   公共投資は、底堅く推移している。

・請負金額は前年比で、11月▲0.7%(出来高+0.2%)、12月▲7.3%(出来高▲0.9%)、

1+5.2%(出来高▲0.5%)、2月▲1.9%(出来高▲2.8%)、3+14.8% 

 

雇用・賃金の動向

○ 雇用情勢は、感染症の影響により、足下では弱い動きがみられる。

賃上げ率は、厳しい環境の中、企業努力により前年比+1.94%となった。但し、交通運輸、

ホテル・サービスでは相対的に低い伸びとなっている。

・こうした中、日次の有効求人数は、4月も前年比の減少幅が更に拡大した。

・雇用調整助成金は、雇用維持に有効と考えられる(リーマンショック時は製造業を中心に

活用)。今回は、影響が大きい観光・飲食・イベント関連業種での雇用調整助成金の活用が

カギとなっており、徹底した周知が必要である。 

   ・有効求人倍率は、101.57111.57121.5711.4921.45(正社員は1.05)となった。

    ・完全失業率は、102.4%112.2%122.2%12.4%22.4%となった。

   

物価の動向  

  国内企業物価は、このところ緩やかに下落している。

消費者物価は、このところ横ばいとなっている。(2月総合前月比▲0.1%)。

   ・年初来の原油安を背景にガソリン価格は下落した。

     ・原油安や、感染症の影響による宿泊料の値下がり等により、企業間取引に係る物価指標は足下で下落または横ばいとなった。

・消費者物価(コアコア)も、宿泊料の値下がり等を受け、このところ横ばいとなった。

     ・感染症の影響で、品薄のマスクが値上がりする一方、需要減少を背景に、宿泊料に加えて牛肉や

切り花の価格も下落した。

  

投資・収益・業況

○ 企業収益は、新型コロナウイルス感染症の影響により、急速に減少している。

・3月の日銀短観では、企業の資金繰りは全体的にやや悪化した。

業種別には、宿泊・飲食サービス等で急速に悪化。

・3月の小規模事業者は、赤字企業の割合が大幅な超過となる見通しである。 

○ 倒産件数は、2019年まで年間8千件程度の低い水準で推移している。

   ・3月の倒産件数は、大幅な上昇はみられなかったが、感染症関連倒産は足下で増加した。

○ 設備投資は、おおむねよこばいとなった。

○ 業況判断は、感染症の影響により、急速に悪化している。

・業況判断DI(「良い」-「悪い」)ポイントは短観で、

    「大企業・製造業」は、20196+79+512+020203月▲86月▲11

    「大企業・非製造業」は、20196+239+2112+2020203+86月▲1

    「中小企業・製造業」は、20196月▲19月▲412月▲920203月▲156月▲29

    「中小企業・非製造業」は、20196+109+1012+720203月▲16月▲19

 

生産

○ 生産は、感染症の影響により、減少している。

   ・自動車生産は、世界的な需要減と部品供給の制約を受け、4月に大きく減産する見込みである。

 ・鉱工業生産指数は前月比で、1+1.0%2月▲0.3%3月(予想)▲5.3%4月(予想)+7.5%

・はん用・生産用・業務用機械は前月比で、11月▲8.7%12+16.2%1月▲3.5%2月▲5.0%

・電子部品・デバイスは前月比で、11+0.1%12+3.3%1月▲1.3%2+8.3%

・輸送機械は前月比で、11+4.1%12月▲4.0%1+6.6%2月▲5.0%

 

外需

○ 輸出は、世界的な需要減を背景に、減少した。さらに4月以降も、自動車の減産を受け、減少が続く見込みである。

○ 輸入は、感染症の影響により、このところ減少している。

○ 貿易・サービス収支は、黒字となっている。

○ 訪日外客数は、入国制限や各国の海外渡航自粛勧告等を受け、大幅に減少した。

 

景気ウォッチャー調査  

 ○ 新型コロナウイルス感染症の影響により、街角景気は、これまで過去最低だったリーマンショック時を下回る、極めて厳しい状況となった。

   ・分野・業種別にみると、街角景気は、飲食、サービスが一段と低下し、特に厳しい状況となっている。

・足下では雇用関連が大きく低下した。求人や人材派遣の弱さ、採用の不調等を反映したものである。

○ 景気の現状判断(DI)季節調整値は、2か月連続で大きく下降した

    ・現状・季節調整値DIは前月差で、12+0.91+2.22月▲14.53月▲13.2

○ 景気の先行き判断(DI)季節調整値は、4か月連続で下降した。

   ・先行き・季節調整値DIは前月差で、12月▲0.41月▲3.72月▲17.23月▲5.8

 

アジア経済の動向  

〇 中国では、引き続き厳しい状況にあるものの、足下では持ち直しの動きもみられる。

   ・20201-3月期の実質GDP成長率(前年比)は▲6.8%となった。

・生産は、持ち直しの動きがみられる。

・輸出は、減少した。

・消費は、大幅に減少した。

・消費者物価上昇率は、高まっている。

・製造業購買担当者指数(PMI)は上昇した。

〇 その他のアジア諸国・地域においては、感染症の影響により、経済活動が一段と抑制されており、景気が下押しされている。

・韓国・台湾・インドネシアでは、景気は下押しされている。

 ・タイ・インドでは、景気は大幅に下押しされている。

  

アメリカ経済の動向 

○ アメリカでは、景気は急速に悪化しており、極めて厳しい状況にある。

201910-12月期のGDP成長率(3次推計値)は、前期比年率+2.1%

○ 雇用者数は大幅に減少しており、失業率は急速に上昇している。

 ・3月の失業率は4.4%となった。

○ 生産は急速に減少している。

○ 設備投資は減少している。

○ 消費は減少し、自動車販売台数は大幅に減少となった。

○ 製造業の景況指数は低下、非製造業の景況指数は急速に悪化となっている。

○ 輸出はおおむね横ばいとなっている。

 

ヨーロッパ経済の動向  

○ ユーロ圏・イギリス・ドイツともに、感染症の影響により景気は急速に悪化しており、極めて厳しい状況にある。

   ・201910-12月期のユーロ圏のGDP成長率は前期比年率で+0.4%(イギリスは+0.1%、ドイツは+0.1%)。

○ ユーロ圏・イギリスともに3月のサービス業の景況感は過去最大の下落幅となり、水準も過去最低値となった。

○ 民間設備投資は、ユーロ圏では機械設備投資はおおむね横ばいとなり、イギリスでは弱い動きとなっている。

○ 自動車販売台数は、大幅な下落となった。

   ・3月の自動車登録台数は前年同月比で、ユーロ圏▲58.5%、ドイツ▲37.7%、イギリス▲44.4%

○ 個人消費は、ユーロ圏・イギリスともに、減少した。

○ 物価(コア物価上昇率)は、ユーロ圏はおおむね横ばいとなり、イギリスは安定した。

   ・消費者物価上昇率(コア)は前年比で、ユーロ圏+1.2%3月)、イギリス+1.6%2月)。

○ 輸出は、ユーロ圏は弱含み、イギリスは減少している。

2020年

3月

26日

月例経済報告

 

月例経済報告(R2.3.26)

基調判断

〈現状〉

・景気は、新型コロナウイルス感染症の影響により、足下で大幅に

下押しされており、厳しい状況にある。

〈先行き〉              

・先行きについては、感染症の影響による厳しい状況が続くと見込まれる。また、感染症が内外経済をさらに下振れさせるリスクに十分注意

する必要がある。

金融資本市場の変動等の影響を注視する必要がある。

 

 

個人消費の動向

      ○ 個人消費は、感染症の影響により、このところ弱い動きとなっている。

   ・消費総合指数(実質)は、前月比で、10月▲4.2%11+1.3%12月▲0.8%1+1.0%

    ・消費者態度指数(DI)は前月差で、10+0.6%11+2.5%12+0.4%1月±0.0%2月▲0.7%

1月の実質総雇用者所得は、前期比で±0.0%となった。

※サービス消費の動向

 ○ 人の移動が制約されるなかで、3月前半の新幹線の利用者数は半減。

   (九州新幹線:前年比2月▲6%3月(17日)▲46%

   宿泊施設の稼働率も大きく低下している。内外の観光客の多い地域で影響が大きい。

(九州地区宿泊施設稼働率:前年同期比3月前半▲48.8%

   2月の外食売上は、業態によってばらつきがみられる。

テイクアウトの利用増がみられるファーストフードに対し、パブ・居酒屋で落ち込みが目立つ。

   ※財の販売動向

    ○ 百貨店売上は、新型コロナウイルス感染症の影響により、1月以降、月を追うごとに前年比のマイナス幅が拡大している。

        ○ 3月前半は、インバウンド売上が激減。これに加えて国内客からの売上も減少した結果、前年比3~4割の減少となった。 

        ○   底堅く推移してきたコンビニ販売は、新型コロナウイルス感染症の影響による外出控えを背景に、2月後半から前年比減と

           なった一方、スーパー販売は、買いだめの動きもあり、前年比増となった。

 

住宅投資・公共投資

   住宅建設は、弱含んでいる。 

・住宅着工戸数の総戸数は前月比で、10月▲1.1%11月▲5.2%12月▲1.9%1月▲3.2%

・持家着工数は前月比で、10月▲1.8%11月▲3.1%12月▲1.0%1月▲3.3%

・貸家着工数は前月比で、10月▲2.4%11月▲0.5%12月▲0.8%1月▲0.2%

・分譲着工数は前月比で、10+1.7%11月▲14.1%12月▲4.5%1月▲6.9%

   公共投資は、底堅く推移している。

・請負金額は前年比で、10+5.5%(出来高+0.8%)、11月▲0.7%(出来高+0.2%)、12月▲7.3%(出来高▲0.9%)、

 1+5.2%(出来高▲0.5%)、2月▲1.9%  

 

雇用・賃金の動向

○ 雇用情勢は改善してきたが、感染症の影響がみられる。

労働需給は引き締まった状態が続き、雇用情勢は改善してきたが、日次の動きをみると、足下では有効求人数が

減少している。

   ・有効求人倍率は、91.57101.57111.57121.5711.49(正社員は1.07)となった。

   ・完全失業率は、92.4%102.4%112.2%122.2%12.4%となった。

   ・なお、連合第2回回答集計では、賃上げ率は1.94%と昨年(2.13%)を下回るものの、多くの企業でベアを実施するとの回答で

        ある。

・民間転職市場の求人数をみると、サービスが減少に転じており、全体も弱含みとなっている。 

また、2月のアルバイト・パート時給は、イベント・クリエイティブ関連などで1月から低下している。

   ・ヒアリングによると、雇用調整助成金の活用も含め、企業側では雇用維持に努める姿勢もみられる。

      ただし、既に人材派遣や求人に影響がみられており、今後の動向には十分な注意が必要である。

   

物価の動向  

  消費者物価は、このところ横ばいとなっている。(2月総合前月比▲0.1%)。

○ 消費者物価上昇率は、1月総合前年比±0.0%

  

投資・収益・業況

〇 企業収益は、製造業を中心に弱含んでいる。  

〇 設備投資は、おおむねよこばいとなった。

○ 業況は、製造業を中心に、弱含んでいる。業況判断は、感染症の影響により、悪化している。

・業況判断DI(「良い」-「悪い」)ポイントは短観で、

    「大企業・製造業」は、20193+126+79+512+020203+0

    「大企業・非製造業」は、20193+216+239+2112+2020203+18

    「中小企業・製造業」は、20193+66月▲19月▲412月▲920203月▲12

    「中小企業・非製造業」は、20193+126+109+1012+720203+1

 

生産

○ 生産は、引き続き弱含んでいる。

   ・中国からの部品供給の滞りが、サプライチェーンを通じて、我が国の生産に影響している。

   ・ヒアリングによると、新型コロナウイルス感染症による、サプライチェーンを通じた影響や、インバウンド需要・海外需要の減少

        による生産調整の動きも聞かれている。

 ・鉱工業生産指数は前月比で、12+1.2%1+1.0%2月(予想)+5.3%3月(予想)▲6.9%

・はん用・生産用・業務用機械は前月比で、10月▲6.4%11月▲8.7%12+16.2%1月▲3.5%

・電子部品・デバイスは前月比で、10+0.9%11+0.1%12+3.3%1月▲1.3%

・輸送機械は前月比で、10月▲7.8%11+4.1%12月▲4.0%1+6.6%

     新型コロナウイルス感染症の生産への影響(ヒアリング等)

     輸送機械(自動車):サプライチェーンを通じた影響や世界的な需要の減少により、生産調整を実施。

        化学(化粧品):インバウンド客減により、販売が減少。在庫が積み上がっており、今後の需要に応じて対応を検討。

         鉄鋼・非鉄:鉄鋼は、中国を中心に在庫が積み上がっていた中、需要が低迷。市況悪化を受け、日本メーカーは減産。

生産用機械(工作機械):中国需要が低迷し、渡航制限等で営業もできない中、受注が低調。

 

外需

○ 海外経済の減速を背景に、輸出は、弱含みが継続している。

加えて、足下では新型コロナウイルス感染症による下押ししている。

    ・中国向け輸出は、春節の影響を除いても平年より弱い。

  ・1-2月合計の訪日外客数は、中国人外客を中心に、大きく減少した。これにより、インバウンド消費も大きく下押しされた。

 ○ 輸入は、感染症の影響により、このところ減少している。

   ・新型コロナウイルス感染症による供給制約を受けて、中国からの輸入が大きく減少した。

 ○ 貿易・サービス収支は、黒字となっている。

 

景気ウォッチャー調査  

○ 新型コロナウイルス感染症の影響により、街角景気は急速に厳しい状況となった。先行きについても、一段と厳しい

     状況になるとの見込みである。

   ・街角景気を業種別にみると、小売、サービス、飲食関連が大きく低下。

 小売では、百貨店が悪い一方、スーパーは底堅く、ばらつきがある。

サービスは旅行関連で特に厳しく、飲食は総じて厳しい。

○ 景気の現状判断(DI)季節調整値は、4か月ぶりに大きく下降した

   ・現状・季節調整値DIは前月差で、11+2.712+0.91+2.22月▲14.5

○ 景気の先行き判断(DI)季節調整値は、3か月連続で下降した。

  ・先行き・季節調整値DIは前月差で、11+2.012月▲0.41月▲3.72月▲17.2

 

アジア経済の動向  

〇 中国では、感染症の影響により、経済活動の大幅な縮小が生じており、足下で景気は減速している。

  ・新型コロナウイルス感染拡大防止のため、強力に進められた移動制限・休業措置等 により、1~2月の消費・生産が

     大幅に減少した。

   ・201910-12月期の実質GDP成長率(前年比)は+6.1%となった。

・生産は、大幅に減少した。

・輸出は、減少した。

・消費は、大幅に減少した。

・消費者物価上昇率は、このところ高まっている。

〇 その他のアジア諸国・地域においては、感染症の影響により、経済活動が抑制されており、景気が下押しされている。

・韓国・タイでは、足下で景気は弱まっている。

  ・台湾では、足下で景気回復は緩やかになっている。

  ・インドネシアでは、景気回復は、緩やかになっている。

  ・インドでは、景気は弱い動きとなっている。

  

アメリカ経済の動向 

○ アメリカでは、感染症の影響により、経済活動が抑制されており、足下で景気の回復が下押しされている。

・3月上旬の製造業・非製造業の景況感が悪化した。

201910-12月期のGDP成長率(2次推計値)は、前期比年率+2.1%

○ 雇用者数は増加しており、失業率は低水準でおおむね横ばいとなった。

 ・2月の失業率は、3.5%となった。

○ 生産は弱い動きとなっている。

〇 設備投資は減少している。

〇 消費はゆるやかに増加し、自動車販売台数はおおむね横ばいとなった。

○ 製造業の景況指数はおおむね横ばいとなっている。

○ 輸出はおおむね横ばいとなっている。

 

ヨーロッパ経済の動向  

○ ユーロ圏・イギリスともに、感染症の影響により、経済活動が抑制されており、景気は足下で弱い動きとなっている。

ドイツにおいても、足下で景気は弱い動きとなっている。

   ・201910-12月期のユーロ圏のGDP成長率は前期比年率で+0.5%

   (イギリスは+0.1%、ドイツは+0.1%)。

○ ユーロ圏・イギリスともに3月のサービス業の景況感は過去最大の下落幅となり、水準も過去最低値となった。

○ 民間設備投資は、ユーロ圏では機械設備投資はおおむね横ばいとなり、イギリスでは弱い動きとなっている。

○ 個人消費は、ユーロ圏・イギリスともに、おおむね横ばいとなった。

○ 物価(コア物価上昇率)は、ユーロ圏はおおむね横ばいとなり、イギリスは安定した。

   ・消費者物価上昇率(コア)は前年比で、ユーロ圏+1.3%2月)、イギリス+1.6%1月)。

○ 輸出は、ユーロ圏は弱含み、イギリスはこのところ増加となった。

2020年

2月

20日

月例経済報告

 

月例経済報告(R2.2.20)

基調判断

〈現状〉

・景気は、輸出が引き続き弱含むなかで、製造業を中心に弱さが

一段と増した状態が続いているものの、緩やかに回復している。

先行き〉              

・先行きについては、当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されるが、新型コロナウイルス感染症が内外経済に与える影響に十分 注意する必要がある。また、通商問題を巡る動向等の海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響にも留意する必要がある。

 

 

GDP 201910-12月一次速報

○ 20191012月期の実質GDP成長率は、前期比▲1.6%(年率▲6.3%)と5四半期ぶりの

   マイナスとなった。

  ・公需が経済を下支えするも、民需が弱い動きとなり、内需全体としてマイナス寄与となった。

外需は、輸入が民需の弱さに応じて減少し、輸出に弱さがあるものの、全体としてはプラス寄与

となった。

 

個人消費の動向

○ 個人消費は、持ち直している。

   ・民需の弱さの主因である個人消費(GDP速報)は、消費税率引上げに伴う一定程度の駆け込み需要

 の反動減等により、前期比▲2.9%の減少となった。 しかし、今回の駆け込み需要と反動減は、

 前回の消費税率引上げ時ほどではなかったとみられる。

   ・消費総合指数(実質)は、前月比で、9+2.3%10月▲4.2%11+1.0%12月▲1.1%

    ・消費者態度指数(DI)は前月差で、9月▲1.5%10+0.6%11+2.5%12+0.4%1月±0.0%

12月の実質総雇用者所得は、前期比で+0.1%となった。

 

住宅投資・公共投資

   住宅建設は、弱含んでいる。 

・住宅着工戸数の総戸数は前月比で、9月▲0.9%10月▲1.1%11月▲5.2%12月▲1.9%

・持家着工数は前月比で、9月▲4.3%10月▲1.8%11月▲3.1%12月▲1.0%

・貸家着工数は前月比で、9月▲2.6%10月▲2.4%11月▲0.5%12月▲0.8%

・分譲着工数は前月比で、9+4.1%10+1.7%11月▲14.1%12月▲4.5%

   公共投資は、堅調に推移している。

・請負金額は前年比で、9月▲2.0%(出来高+0.3%)、10+5.5%(出来高+0.8%)、

11月▲0.7%(出来高+0.6%)、12月▲7.3%1+5.2%            

 

雇用・賃金の動向

○ 雇用情勢は改善している。

労働需給は引き締まった状態が続いており、雇用者数や労働者の給与も今世紀に入り最高

 水準の賃上げが6年連続で実施された。その結果、実質総雇用者所得は、緩やかに増加し、

 消費を下支えしている。

   ・有効求人倍率は81.5991.57101.57111.57121.57(正社員は1.13)となった。

   ・完全失業率は、82.2%92.4%102.4%112.2%122.2%となった。

   

物価の動向  

  消費者物価は、このところ上昇テンポが鈍化している。(12月総合前月比+0.1%)。

○ 消費者物価上昇率は、12月総合前年比+0.1%

  

投資・収益・業況

〇 企業収益は、高い水準にあるものの、製造業を中心に弱含んでいる。  

〇 設備投資は、設備投資は緩やかな増加傾向にあるものの、一部に弱さがみられる。

○ 業況は、製造業を中心に、引き続き慎重さが増している。

・業況判断DI(「良い」-「悪い」)ポイントは短観で、

    「大企業・製造業」は、20193+126+79+512+020203+0

    「大企業・非製造業」は、20193+216+239+2112+2020203+18

    「中小企業・製造業」は、20193+66月▲19月▲412月▲920203月▲12

    「中小企業・非製造業」は、20193+126+109+1012+720203+1

    

生産

○ 生産は、引き続き弱含んでいる。

 ・鉱工業生産指数は前月比で、11月▲0.1%12+1.2%1月(予測)+3.5%、2月(予想)+4.1%

・はん用・生産用・業務用機械は前月比で、9+8.0%10月▲6.4%11月▲8.7%12+16.2%

・電子部品・デバイスは前月比で、9月▲1.8%10+0.9%11+0.1%12+3.3%

・輸送機械は前月比で、9月▲0.2%10月▲7.8%11+4.1%12月▲4.0%

 

外需

○ 輸出は引き続き弱含んでいる

 ○ 輸入はこのところ弱含んでいる。

 ○ 貿易・サービス収支は、黒字となっている。

 

景気ウォッチャー調査  

○ 景気の現状判断(DI)季節調整値は、3か月連続で上昇した

  ・現状・季節調整値DIは前月差で、10月▲10.011+2.712+0.91+2.2

○ 景気の先行き判断(DI)季節調整値は、2か月連続で下降した。

 ・先行き・季節調整値DIは前月差で、10+6.811+2.012月▲0.41月▲3.7

 

アジア経済の動向  

〇 中国では、緩やかな減速が続いている。そうした中で、新型コロナウイルス感染症が経済活動に

影響を与えている。

   ・201910-12月期の実質GDP成長率(前年比)は+6.0%となった。

・生産は、このところ伸びがやや上昇した。

・輸出は、このところ下げ止まりの動きがみられる。

・消費は、伸びが低下している。

・消費者物価上昇率は、このところ高まっている。

〇 韓国では、景気は弱い動きとなっている。

〇 台湾では、景気は緩やかに回復している。

〇 タイでは、景気は弱い動きとなっている。

〇 インドネシアでは、景気回復は、緩やかになっている。

〇 インドでは、景気は弱い動きとなっている。

  

アメリカ経済の動向 

○ アメリカでは、景気は回復が続いている。

      ・201910-12月期のGDP成長率(1次推計値)は、前期比年率+2.1%

○ 雇用者数は増加しており、失業率は低水準でおおむね横ばいとなった。

 ・1月の失業率は、3.6%となった。

○ 生産は弱い動きとなっている。

〇 設備投資は減少している。

〇 消費はゆるやかに増加し、自動車販売台数はおおむね横ばいとなった。

○ 製造業の景況指数はおおむね横ばいとなっている。

○ 輸出はおおむね横ばいとなっている。

 

ヨーロッパ経済の動向  

○ ユーロ圏では、景気は弱い回復となっている。

  ドイツでは、景気は弱含んでいる。

  イギリスは、景気は弱い回復となっている。

  ・201910-12月期のユーロ圏のGDP成長率は前期比年率で+0.2%

   (イギリスは+0.1%、ドイツは+0.1%)。

○ 民間設備投資は、ユーロ圏では機械設備投資はおおむね横ばいとなり、イギリスでは弱い動き

   となっている。

○ 個人消費は、ユーロ圏は緩やかながら増加、イギリスではおおむね横ばいとなった。

○ 物価(コア物価上昇率)は、ユーロ圏はおおむね横ばいとなり、イギリスは安定した。

  ・消費者物価上昇率(コア)は前年比で、ユーロ圏+1.3%1月)、イギリス+1.4%12月)。

○ 輸出は、ユーロ圏は弱含み、イギリスはこのところ増加となった。

 

2020年

1月

22日

月例経済報告

 

月例経済報告(R2.1.22)

基調判断

〈現状〉

・景気は、輸出が引き続き弱含むなかで、製造業を中心に弱さが一段

増しているものの、緩やかに回復している。

〈先行き〉              

・先行きについては、当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが

期待される。ただし、通商問題をめぐる動向、中国経済の先行き、英国のEU離脱、中東地域をめぐる情勢等の海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響に加え、消費税率引き上げ後の消費者マインドの動向に

留意する必要がある。

 

個人消費の動向

○ 個人消費は、雇用・所得環境の改善を背景に、持ち直し基調を維持している。品目・業態ごとに

差はあるものの、10月の落ち込みの後、マイナス幅は縮小傾向となった。

引き続き、消費者マインドの影響に引き続き注意する必要がある。

  ・消費総合指数(実質)は、前月比で、8+0.1%9+2.3%10月▲4.2%11+1.0%

  ・消費者態度指数(DI)は前月差で、8月▲0.7%9月▲1.5%10+0.6%11+2.5%12+0.4%

11月の実質総雇用者所得は、前期比で+0.9%となった。

◎販売状況に関するヒアリング調査

 衣料品……12月は中旬以降に気温が高く推移したことから防寒衣料の販売に苦戦し、

既存店売上高は前年比減となった。

百貨店……12月の売上高前年比は、土日祝日が昨年より2日少ないことによる下押し

があったものの、化粧品等が好調に推移するなど、前月からマイナス幅を

縮小させた。

コンビニ……12月も消費税率10%対象商品を含め前年比プラスで推移。キャッシュレス

決済の利用率も向上しており、政策効果は引き続き売上高の押上げに寄与

した。

 

住宅投資・公共投資

   住宅建設は、弱含んでいる。 

・住宅着工戸数の総戸数は前月比で、7月▲1.3%8月▲0.4%9月▲0.9%10月▲1.1%

・持家着工数は前月比で、7月▲6.6%8月▲3.2%9月▲4.3%10月▲1.8%

・貸家着工数は前月比で、7月▲2.8%8月▲0.1%9月▲2.6%10月▲2.4%

・分譲着工数は前月比で、7+3.8%8+4.6%9+4.1%10+1.7%

   公共投資は、堅調に推移している。

・請負金額は前年比で、8月▲13.6%(出来高+0.9%)、9月▲2.0%(出来高+0.3%)、

10+5.5%(出来高+0.7%)、11+3.7%12月▲13.3%          

 

雇用・賃金の動向

○ 雇用情勢は改善した。

雇用情勢は改善。労働需給は引き締まった状態が続いており、雇用者数や労働者の給与も

引き続き増加した。その結果、実質総雇用者所得は、緩やかに増加している。

   ・有効求人倍率は、71.5981.5991.57101.57111.57(正社員は1.13)となった。

   ・完全失業率は、72.2%82.2%92.4%102.4%112.2%となった。

   

物価の動向  

  消費者物価は、このところ上昇テンポが鈍化している。(11月総合前月比+0.1%)。

○ 消費者物価上昇率は、11月総合前年比+0.2%

  

投資・収益・業況

〇 企業収益は、高い水準にあるものの、製造業を中心に弱含んでいる。  

〇 設備投資は、設備投資は緩やかな増加傾向にある。

・研究開発投資とソフトウェア投資が伸長する一方、製造業に設備過剰感が見られる中で、機械投資と

構築物投資の一部には弱さがみられる。

○ 業況は、製造業を中心に、引き続き慎重さが増している。

・業況判断DI(「良い」-「悪い」)ポイントは短観で、

    「大企業・製造業」は、20193+126+79+512+020203+0

    「大企業・非製造業」は、20193+216+239+2112+2020203+18

    「中小企業・製造業」は、20193+66月▲19月▲412月▲920203月▲12

    「中小企業・非製造業」は、20193+126+109+1012+720203+1

    

生産

○ 生産は、外需の弱さを受けて、一段と弱含んでいる。

 ・10月の台風で被災した中小メーカーによる大手への重要部品の供給が11月も引き続き滞り、

11月の生産を一部下押しした。

・先行きは、サプライチェーンの回復に伴う生産増や、半導体需要の高まりから持ち直しが

見込まれている。

・鉱工業生産指数は前月比で、10月▲4.5%11月▲0.1%12月(予測)+2.8%、2020年1月(予測)+2.5%

・はん用・生産用・業務用機械は前月比で、8月▲2.7%9+8.0%10月▲6.4%11月▲8.7%

・電子部品・デバイスは前月比で、8+4.5%9月▲1.8%10+0.9%11+0.1%

・輸送機械は前月比で、8月▲1.8%9月▲0.2%10月▲7.8%11+4.1%

 

外需

〇 輸出は引き続き弱含んでいるが、このところ中国向けは下げ止まりの兆しが見える。

   ・海外経済の減速を背景に、輸出は弱含みとなっている。引き続き、海外発の下方リスクには注意

が必要である。

  ・ただし、このところ中国向けは、半導体等の情報関連財や、自動車部品等の自動車関連財、さらに

   設備投資に用いられるコンベヤ等の資本財が足下で増加となり、下げ止まりの兆しが見える。

 ○ 輸入はおおむね横ばいとなっている。

 ○ 貿易・サービス収支は、おおむね均衡している。

 

景気ウォッチャー調査  

○ 景気の現状判断(DI)季節調整値は、2か月連続で上昇した

  ・現状・季節調整値DIは前月差で、9+3.910月▲10.011+2.712+0.4

○ 景気の先行き判断(DI)季節調整値は、2か月ぶりに下降した。

・先行き・季節調整値DIは前月差で、9月▲2.810+6.811+2.012月▲0.3

 

アジア経済の動向  

〇 中国では、緩やかな減速が続いている。

   ・201910-12月期の実質GDP成長率(前年比)は+6.0%となった。

製造業の一部に下げ止まりの兆しもみられるが、経済全体としては緩やかな減速が続いている。

   ・足下の景気刺激策と中長期的な構造改革の両立が課題である。

    ・米中貿易摩擦を背景に世界貿易は減少した。特に中国の対米輸出が減少し、米国の対中赤字は縮小した。

      ・今般の米中間の通商交渉の第1段階合意を受けて、中国製造業の景況感は改善しており、人民元も安定して推移した。

・生産は、伸びがやや上昇した。

・輸出は、このところ下げ止まりの動きがみられる。

・消費は、伸びが低下している。

・消費者物価上昇率は、このところ高まっている。

〇 韓国では、景気は弱い動きとなっている。

〇 台湾では、景気は緩やかに回復している。

〇 タイでは、景気は弱い動きとなっている。

〇 インドネシアでは、景気回復は、緩やかになっている。

〇 インドでは、景気は弱い動きとなっている。

  

アメリカ経済の動向 

○ アメリカでは、景気は着実に回復が続いている。ただし、米中間の通商問題をめぐる動向の影響等に留意する必要がある。

     ・20197-9月期のGDP成長率(3次推計値)は、前期比年率+2.1%

○ 雇用者数は増加しており、失業率は低水準でおおむね横ばいとなった。

 ・12月の失業率は、3.5%となった。

○ 生産はこのところ弱い動きとなっている。

〇 設備投資は減少している。

〇 消費はゆるやかに増加し、自動車販売台数はおおむね横ばいとなった。

○ 製造業の景況指数このところ低下した。

○ 輸出はおおむね横ばいとなっている。

 

ヨーロッパ経済の動向  

○ ユーロ圏では、景気は弱い回復となっている。

ドイツでは、景気は弱含んでいる。

イギリスは、景気は弱い回復となっている。

   ・20197-9月期のユーロ圏のGDP成長率は前期比年率で+0.9%

   (イギリスは+1.7%、ドイツは+0.3%)。

○ 民間設備投資は、ユーロ圏では機械設備投資はおおむね横ばいとなり、イギリスでは弱い動き

  となっている。

○ 個人消費は、ユーロ圏・イギリスともに緩やかながら増加した。

○ 物価(コア物価上昇率)は、ユーロ圏はおおむね横ばいとなり、イギリスは安定した。

   ・12月の消費者物価上昇率(コア)は前年比で、ユーロ圏+1.4%、イギリス+1.4%

○ 輸出は、ユーロ圏は弱含み、イギリスはおおむね横ばいとなった。

  ◎英国のEU離脱の経緯と今後の予定

  2019724日 メイ首相が辞任 ジョンソン氏が首相就任

              99EU離脱延期法成立

       102日 英国がEU離脱に関する新提案を公表

17日 欧州理事会(EU首脳会議): 英国とEUが新たな離脱協定案に合意

                29日 英国とEUが最長2020年1月31日までの離脱期日延期に合意

       1212日 英国下院選挙にて、保守党が単独過半数を獲得

   2020年  19日 英国下院でEU離脱関連法案を可決

(今後の予定)

  2020年 131日 英国のEU離脱期限

       630日 移行期間の延長申請期限

1231日 移行期間終了

 

 

2019年

12月

20日

月例経済報告

 

月例経済報告(R1.12.20)

基調判断

〈現状〉

・景気は、輸出が引き続き弱含むなかで、製造業を中心に弱さが

一段と増しているものの、緩やかに回復している。

〈先行き〉              

・先行きについては、当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが

期待される。ただし、通商問題をめぐる動向、中国経済の先行き、英国のEU離脱の行方等の海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響に

加え、消費税率引き上げ後の消費者マインドの動向に留意する必要が

ある。

 

2019年の日本経済総括

〇 海外経済の減速を背景に外需が弱い中、内需が景気回復をけん引した。

2019年の我が国経済は、6年連続で今世紀最高水準の賃上げが実現し、実質総雇用者所得が

緩やかに増加する中で、個人消費(GDP構成比56)を始めとする内需が緩やかに増加した。

・一方で、海外経済の減速を背景に、輸出(GDP構成比19)は1年間を通じて弱い動きとなった。

・全体として、外需の低調さを内需が支えることで、景気は緩やかな回復を続けている。

〇 外需の影響を受けやすい製造業に弱さがある一方、内需が緩やかに増加する中で

非製造業は増勢維持となった。

   ・外需の弱さは、その影響を受けやすい製造業(GDP構成比21)の生産を下押しした。

・他方、内需が緩やかに増加する中で、非製造業(GDP構成比79)の生産は増勢が続いている。

    ・こうした製造業・非製造業の生産活動の差は、企業マインドにも表れており、企業の景況感は、

製造業を中心に慎重さが増している。

〇 ソサエティ5.0に向けた設備投資が進展した。

 ・海外経済減速の影響を受けながらも、我が国の企業は設備投資の増加基調を維持している。

2019年度の設備投資計画(日銀短観)は、前回(9月)調査に比べ下方修正されたものの、

前年度比で増加しており、特に、人手不足業種を中心にソフトウェア投資が高い伸びとなっている。

・電気自動車関連や次世代通信規格「5G」を見越した投資のほか、省力化のためのソフトウェア

投資が盛んに行われており、ソサエティ5.0サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を

高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、新たな未来社会への対応が

進んでいる。

今般取りまとめられた経済対策や補正予算、税制改正等が、こうした未来への投資を後押しすることが

期待できる。

 

個人消費の動向

○ 10月の家電販売・自動車販売は、9月の売上増の反動や台風の影響等により減少した。

11月以降、自動車販売は前年割れが続いているものの、家電やドラッグストアの販売は底堅い。

消費者マインドの影響に引き続き注意する必要がある。

   ・消費総合指数(実質)は、前月比で、7+0.7%8+0.1%9+2.3%10月▲2.6%

   ・消費者態度指数(DI)は前月差で、7月▲0.9%8月▲0.7%9月▲1.5%10+0.6%11+2.5%

10月の実質総雇用者所得は、前期比で+0.4%となった。

 

住宅投資・公共投資

   住宅建設は、弱含んでいる。 

・住宅着工戸数の総戸数は前月比で、7月▲1.3%8月▲0.4%9月▲0.9%10月▲1.1%

・持家着工数は前月比で、7月▲6.6%8月▲3.2%9月▲4.3%10月▲0.8%

・貸家着工数は前月比で、7月▲2.8%8月▲0.1%9月▲2.6%10月▲2.4%

・分譲着工数は前月比で、7+3.8%8+4.6%9+4.1%10+1.7%

   公共投資は、堅調に推移している。

・請負金額は前月比で、7+14.1%(出来高▲0.7%)、8月▲13.6%(出来高+0.9%)、

9月▲1.1%(出来高+0.3%)、10月▲3.9%(出来高+0.7%)、11+2.4%   

 

雇用・賃金の動向

○ 雇用情勢は改善した。一方、人手不足感が高い水準にある。

   ・有効求人倍率は、61.5971.5981.5991.57101.57(正社員は1.13)となった。

   ・完全失業率は、62.2%72.2%82.2%92.4%102.4%となった。

   

物価の動向  

  消費者物価は、このところ上昇テンポが鈍化している。(11月総合前月比±0.0%)。

○ 消費者物価上昇率は、11月総合前年比+0.2%

  

投資・収益・業況

〇 企業収益は、非製造業では底堅く、全体として高水準を維持しているが、輸送用機械や

生産用機械など、輸出や生産に弱い動きがみられる製造業では伸び悩んでいる。  

〇 設備投資は、機械投資に弱さも見られるが、緩やかな増加傾向にある。

○ 業況は、製造業を中心に、引き続き慎重さが増している。

・業況判断DI(「良い」-「悪い」)ポイントは短観で、

    「大企業・製造業」は、20193+126+79+512+020203+0

    「大企業・非製造業」は、20193+216+239+2112+2020203+18

    「中小企業・製造業」は、20193+66月▲19月▲412月▲920203月▲12

    「中小企業・非製造業」は、20193+126+109+1012+720203+1

○ 企業収益は、高い水準にあるものの、製造業を中心に弱含んでいる。

    

生産

○ 生産は、外需の弱さを受けて、一段と弱含んでいる。

 ・10月の台風等によるマイナスの影響もあるが、一段と弱含んでおり、先行きも弱めの動きとなった。

・鉱工業生産指数は前月比で、9+1.7%10月▲4.5%11月(予測)▲0.511月(予測)+1.1%

・はん用・生産用・業務用機械は前月比で、7+0.8%8月▲2.7%9+8.0%10月▲6.4%

・電子部品・デバイスは前月比で、7+0.4%8+4.5%9月▲1.8%10+0.9%

・輸送機械は前月比で、7+2.1%8月▲1.8%9月▲0.2%10月▲7.8%

 

外需

〇 輸出は弱含んでいる。

   ・自動車関連財の輸出が弱い動きとなっている。     

 ○ 輸入はおおむね横ばいとなっている。

 ○ 貿易・サービス収支は、おおむね均衡している。

 

景気ウォッチャー調査  

○ 景気の現状判断(DI)季節調整値は、1か月ぶりに上昇した

  ・現状・季節調整値DIは前月差で、8+1.69+3.910月▲10.011+2.7

○ 景気の先行き判断(DI)季節調整値は、2か月連続で上昇した。

・先行き・季節調整値DIは前月差で、8月▲4.69月▲2.810+6.811+2.0

 

アジア経済の動向  

〇 2019年のアジアでは、成長率が低下した。

・自動車販売も低調に推移しており、輸入は減少に転じている。

・一方、世界の半導体需要は回復に向かうことが期待される。

〇 中国では、景気は製造業を中心に一段と弱い動きがみられ、緩やかな減速が続いている。

   ・20197-9月期の実質GDP成長率(前年比)は+6.0%となった。

・生産は、伸びが低下している。

・輸出は、減少した。

・消費は、伸びが低下している。

・消費者物価上昇率は、このところ高まっている。

〇 韓国では、景気は弱い動きとなっている。

〇 台湾では、景気は緩やかに回復している。

〇 タイでは、景気は弱い動きとなっている。

〇 インドネシアでは、景気回復は、緩やかになっている。

〇 インドでは、景気は弱い動きとなっている。

  

アメリカ経済の動向 

○ アメリカでは、景気は着実に回復が続いている。

   ただし、米中間の通商問題をめぐる動向の影響等に留意する必要がある。

   ・20197-9月期のGDP成長率(2次推計値)は、前期比年率+2.1%

○ 雇用者数は増加しており、失業率は低水準でおおむね横ばいとなった。

 ・11月の失業率は、3.5%となった。

○ 生産はこのところ弱い動きとなっている。

〇 設備投資は減少している。

〇 消費はゆるやかに増加し、自動車販売台数はおおむね横ばいとなった。

○ 製造業の景況指数このところ低下した。

○ 輸出はこのところ弱含みとなっている。

 

ヨーロッパ経済の動向  

○ ユーロ圏では、景気は弱い回復となっている。

  ドイツでは、景気は弱含んでいる。

 イギリスは、景気は弱い回復となっている。

   ・20197-9月期のユーロ圏のGDP成長率は前期比年率で+0.9%

   (イギリスは+1.2%、ドイツは+0.3%)。

○ 民間設備投資は、ユーロ圏では機械設備投資はおおむね横ばいとなり、イギリスでは弱い動き

  となっている。

○ 個人消費は、ユーロ圏・イギリスともに緩やかながら増加した。

○ 物価(コア物価上昇率)は、ユーロ圏はおおむね横ばいとなり、イギリスは安定した。

   ・10月の消費者物価上昇率(コア)は前年比で、ユーロ圏+1.2%11+1.5%)、イギリス+1.8%

○ 輸出は、ユーロ圏は弱含み、イギリスはおおむね横ばいとなった。

  ◎英国のEU離脱の経緯と今後の予定

2019724日 メイ首相が辞任 ジョンソン氏が首相就任

          99EU離脱延期法成立

    102日 英国がEU離脱に関する新提案を公表

17日 欧州理事会(EU首脳会議): 英国とEUが新たな離脱協定案に合意

             29日 英国とEUが最長2020年1月31日までの離脱期日延期に合意

      1212日 英国下院選挙にて、保守党が単独過半数を獲得

(今後の予定)

2020年 131日 英国のEU離脱期限

      630日 移行期間の延長申請期限

1231日 移行期間終了

 

 

2019年

11月

22日

月例経済報告

 

月例経済報告(R1.11.22)

基調判断

〈現状〉

・景気は、輸出を中心に弱さが長引いているものの、緩やかに回復し 

いる。

〈先行き〉              

・先行きについては、当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが

期待される。ただし、通商問題をめぐる緊張、中国経済の先行き、英国のEU離脱の行方等の海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響に

加え、消費税率引き上げ後の消費者マインドの動向に留意する必要が

ある。

 

2019年7-9月期GDP(1次速報)

〇 20197-9月期の実質GDP成長率は、前期比+0.1%、年率に換算すると+0.2%と4期連続の

プラスとなった。

 ・海外経済の減速などから外需がマイナスに寄与したものの、個人消費や設備投資、公共投資と

いった内需が増加し、全体として景気の緩やかな回復を示す結果となった。

・消費税率引上げによる影響には十分注意するとともに、台風等の被害からの復旧・復興の取り組み

を更に加速し、あわせて米中貿易摩擦など海外発の下方リスクによる悪影響に備える必要がある。

 

世界経済

〇 世界経済は、回復テンポが鈍化した。

 ・G20の成長率は2018年後半から低下傾向が続いており、2019年第3四半期も更に低下する

見込みとなった。

 背景には、米中貿易摩擦等による世界的な財貿易の伸びの低下がある。これにより、主要国・

地域の製造業生産の伸びも軒並み低下した。特に、外需の影響を受けやすいドイツでは、前年

を下回って推移している。

 

個人消費の動向

○ 10月の家電販売・自動車販売は、9月の売上増の反動や台風の影響等により減少した。政策効果 

   もあって、スーパーの売上は底堅い。消費者マインドの影響に注意が必要である

 ◎ 販売状況に関するヒアリング調査

家電……10月の売上は前年比2割減。11月初めは、客数が前年を上回る数字になっており、客単価が低下

       するなかでも、前年並みの売上に繋がっている。

      反動減については、12月頭には元に戻ると考えている。

自動車10月の自動車販売台数(軽自動車は除く、登録ベース)は、大幅なマイナスとなった。台風等

の自然災害による来店者数の減少や、201810月の水準が新型車効果により高かったこと

の反動、稼働日が前年と比べて一日少なかったことが下押しに作用した。

旅行……国内旅行については、一部交通機関の復旧の遅れなど台風被害の影響が広範囲かつ長期に

亘っていることや、それに伴う自粛的なムードの広がりなど、旅行・レジャーに対するマインドの

低下が懸念される。なお、消費税率改定の影響は今のところ直接的にはみられない。海外旅行は

      総じて前年を少し上回る状況。

外食……10月は、台風19号等の影響が下押し要因となったほか、消費税率引上げ後の外食控えも

マイナスに寄与したとみられる。

スーパー…食品部門について駆け込み後の反動減による影響を感じるのは、ビール等の酒類が10

1週目に落ち込んだ程度。2週目以降は、一部地域で台風19号の影響による落ち込みは

みられたものの、全体で反動減の影響はほとんどみられなかった。

コンビニ10月の売上高は、キャッシュレス・ポイント還元制度による押上げ効果もあり、想定より良かった。

たばこは、2018年のたばこ税率引上げ時より今回の方が駆け込み・反動減が小さく、既に

持ち直している。

  ・消費総合指数(実質)は、前月比で、6月▲1.3%7+0.7%8月▲0.2%9+1.3%

  ・消費者態度指数(DI)は前月差で、6月▲0.7%7月▲0.9%8月▲0.7%9月▲1.5%

9月の実質総雇用者所得は、前期比で+0.0%となった。

 

住宅投資・公共投資

   住宅建設は、このところ弱含んでいる。 

・住宅着工戸数の総戸数は前月比で、6+2.4%7月▲1.3%8月▲0.4%9月▲0.9%

・持家着工数は前月比で、6+2.6%7月▲6.6%8月▲3.2%9月▲4.3%

・貸家着工数は前月比で、6+4.5%7月▲2.8%8月▲0.1%9月▲2.6%

・分譲着工数は前月比で、6+8.3%7+3.8%8+4.6%9+4.1%

   公共投資は、堅調に推移している。

・請負金額は前月比で、6月▲8.0%(出来高+1.8%)7+14.1%(出来高▲0.7%)、

8月▲13.6%(出来高+1.0%)、9月▲2.0%(出来高+0.1%)、10+5.5%   

 

雇用・賃金の動向

○ 雇用情勢は着実に改善している。

   ・有効求人倍率は、51.6261.5971.5981.5991.57(正社員は1.13)となった。

   ・完全失業率は、52.4%62.2%72.2%82.2%92.4%となった。

   

物価の動向  

  消費者物価は、このところ緩やかに上昇テンポが鈍化している。(10月総合前月比±0.0%)。

○ 消費者物価上昇率(消費税増税の影響を除く)は、10月総合前年比▲0.0%

  

投資・収益・業況

〇 企業収益は、高い水準にあるものの、製造業を中心に弱含んでいる。労働需給は引き締まって

いるが、海外経済農動向を背景とした製造業の先行きに注視が必要である。  

〇 設備投資は、機械投資に弱さも見られるが、緩やかな増加傾向にある。

2019年度の機械受注の推移は、前月比で7月▲6.6%8月▲2.4%9月▲2.9%

○ 業況は、製造業を中心に、引き続き慎重さが増している。

・業況判断DI(「良い」-「悪い」)ポイントは短観で、

    「大企業・製造業」は、201812+1920193+126+79+512+2

    「大企業・非製造業」は、201812+2420193+216+239+2112+15

    「中小企業・製造業」は、201812+1420193+66月▲19月▲412月▲9

    「中小企業・非製造業」は、201812+1120193+126+109+1012+1

○ 企業収益は、高い水準にあるものの、製造業を中心に弱含んでいる。

    

生産

○ 生産は、外需の弱さを受けて、このところ弱含んでいる。ただし、スマートフォン関連を中心に、

電子部品・デバイスの生産には持ち直しの動きがみられる。

・鉱工業生産指数は前月比で、8月▲1.2%9+1.7%10月(予測)+0.6%11月(予測)▲1.2%

・はん用・生産用・業務用機械は前月比で、6月▲6.9%7+0.8%8月▲2.7%9+8.0%

・電子部品・デバイスは前月比で、6月▲2.0%7+0.4%8+4.5%9月▲1.8%

・輸送機械は前月比で、6月▲7.5%7+2.1%8月▲1.8%9月▲0.2%

 

外需

〇 輸出は弱含んでいる。

 ○ 輸入はおおむね横ばいとなっている。

 ○ 貿易・サービス収支は、おおむね均衡している。

 

景気ウォッチャー調査  

○ 景気の現状判断(DI)季節調整値は、3か月ぶりに下降した

  ・現状・季節調整値DIは前月差で、7月▲2.88+1.69+3.910月▲10.0

○ 景気の先行き判断(DI)季節調整値は、4か月ぶりに上昇した。

・先行き・季節調整値DIは前月差で、7月▲1.58月▲4.69月▲2.810月▲2.8

 

アジア経済の動向  

○ 中国では、景気は製造業を中心に一段と弱い動きがみられ、緩やかな減速が続いている。

   ・20197-9月期の実質GDP成長率(前年比)は+6.0%となった。

・生産は、伸びが低下している。

・輸出は、減少した。

・消費は、伸びが低下している。

・消費者物価上昇率は、このところ高まっている。

〇 韓国では、景気は弱い動きとなっている。

○ 台湾では、景気は緩やかに回復している。

○ タイでは、景気は弱い動きとなっている。

○ インドネシアでは、景気回復は、緩やかになっている。

〇 インドでは、景気はこのところ弱い動きとなっている。

  

アメリカ経済の動向 

○ アメリカでは、景気は着実に回復が続いている。ただし、米中間の通商問題をめぐる緊張の影響等に留意する必要がある。

20197-9月期のGDP成長率(1次推計値)は、前期比年率+1.9%

○ 雇用者数は増勢が鈍化しており、失業率は低水準でおおむね横ばいとなった。

 ・10月の失業率は、3.6%となった。

○ 生産はこのところ弱い動きとなっている。

〇 設備投資は減少している。

〇 消費はゆるやかに増加し、自動車販売台数はおおむね横ばいとなった。

○ 製造業の景況指数このところ低下した。

○ 輸出はこのところ弱含みとなっている。

 

ヨーロッパ経済の動向  

○ ユーロ圏では、景気は弱い回復となっている。

ドイツでは、景気は弱含んでいる。

イギリスは、景気は弱い回復となっている。

   ・20197-9月期のユーロ圏のGDP成長率は前期比年率で+0.9%

   (イギリスは+1.2%、ドイツは+0.3%)。

○ 民間設備投資は、ユーロ圏では機械設備投資はおおむね横ばいとなり、イギリスでは弱い動き

  となっている。

○ 個人消費は、ユーロ圏・イギリスともに緩やかながら増加した。

○ 物価(コア物価上昇率)は、ユーロ圏はおおむね横ばいとなり、イギリスは安定した。

   ・10月の消費者物価上昇率(コア)は前年比で、ユーロ圏+1.2%、イギリス+1.8%

○ 輸出は、ユーロ圏は弱含み、イギリスはおおむね横ばいとなった。

  ◎英国のEU離脱の経緯と今後の予定

2019724日 メイ首相が辞任 ジョンソン氏が首相就任

          99EU離脱延期法成立

    102日 英国がEU離脱に関する新提案を公表

17日 欧州理事会(EU首脳会議): 英国とEUが新たな離脱協定案に合意

             29日 英国とEUが最長2020年1月31日までの離脱期日延期に合意

英国議会下院で総選挙を1212日に行う特例法案を可決

(今後の予定)

 20191212日 英国下院選挙

2020年 131日 英国のEU離脱期限

1231日 移行期間終了

 

 

2019年

10月

18日

月例経済報告

 

月例経済報告(R1.10.18)

基調判断

〈現状〉

・景気は、輸出を中心に弱さが長引いているものの、緩やかに回復

している。

〈先行き〉              

・先行きについては、当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが

期待される。ただし、通商問題をめぐる緊張、中国経済の先行き、英国のEU離脱の行方等の海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響に

加え、消費税率引き上げ後の消費者マインドの動向に留意する必要が

ある。また、令和元年台風19号など相次ぐ自然災害の経済に与える

影響に十分留意する必要がある。

 

 

世界経済

〇 世界では、実質GDP成長率、貿易量の見通しを下方修正した。

〇 景況感は、製造業を中心に低下し、雇用の見方も慎重になっている。

 

個人消費の動向

○ 今世紀に入り最も高い水準の賃上げが6年連続で実現し、雇用者数も増加する中で、

実質総雇用者所得は緩やかに増加した。こうした雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費は

持ち直している。

・自動車販売は、2014年のような大幅な駆け込みは見られなかった。

9月には、家電や宝飾品等の高額品などで売り上げの増加がみられた。今後の販売動向を

注視する必要がある。

    ◎ 消費税率引き上げに伴う各種政策

★キャッシュレス・ポイント:還元事業:参加事業者は約1,000社。

                     10/11時点の本事業の対象となる登録加盟店数は、約52万店で

   10/21には約61万店になる見込み。

                     10/17の還元額は1日当たり平均約8億円、合計約60億円と試算

   されている。

★プレミアム付商品券 :ほぼ全ての自治体で10/1から商品券の利用開始。

                     店舗規模の大小を問わず地域の幅広い店舗で利用可

                     (10/8時点で、全国の市区町村の合計で49.4万店)。

★自動車の購入に係る税制措置

★住宅の購入等に係る税制・予算措置

★幼児教育の無償化

★年金生活者支援給付金

★軽減税率制度 

    ・消費総合指数(実質)は、前月比で、5月▲0.5%6月▲1.3%7+0.2%8月▲0.1%

    ・消費者態度指数(DI)は前月差で、5月▲1.0%6月▲0.7%7月▲0.9%8月▲0.7%9月▲1.5%

    ・8月の実質総雇用者所得は、前期比で+0.1%となった。

 

住宅投資・公共投資

   住宅建設は、このところ弱含んでいる。 

・住宅着工戸数の総戸数は前月比で、5月▲3.3%6+2.4%7月▲1.3%8月▲0.4%

・持家着工数は前月比で、5月▲2.2%6+2.6%7月▲6.6%8月▲3.2%

・貸家着工数は前月比で、5月▲1.8%6+4.5%7月▲2.8%8月▲0.1%

・分譲着工数は前月比で、5月▲3.6%6+8.3%7+3.8%8+4.6%

   公共投資は、このところ底堅さが増している。

・請負金額は前月比で、5+9.8%(出来高+0.9%)、6月▲8.0%(出来高+1.8%)

 7+14.1%(出来高▲0.7%)、8月▲13.6%9月▲2.0%          

 

雇用・賃金の動向

○ 雇用情勢は着実に改善している一方、人手不足感が高い。

   ・有効求人倍率は、41.6351.6261.5971.5981.59(正社員は1.14)となった。

   ・完全失業率は、42.4%52.4%62.2%72.2%82.2%となった。

   

物価の動向  

  消費者物価は、このところ緩やかに上昇テンポが鈍化している。(9月総合前月比±0.0%)。

○ 消費者物価上昇率(消費税増税の影響を除く)は、9月総合前年比+0.3%

  

投資・収益・業況

〇 企業収益は、2018年度に過去最高を記録し、外需の弱さを背景に製造業では

伸び悩んでいるものの、非製造業は底堅く、全体として高い水準を維持している。

〇 設備投資は、機械投資に弱さも見られるが、緩やかな増加傾向にある。

2019年度の設備投資計画(日銀短観)は、前回(6月)調査に比べ下方修正されたものの、

   前年度比で増加した。

・特にソフトウェア投資が高い伸びとなっている。

  ・製造業では電気自動車等に関連する投資が目立つほか、Society 5.0への対応を進める中で、

製造業・非製造業を問わず、自動化・省力化のためのソフトウェア投資が行われている。

 ◎ 主な業種の2019年度設備投資計画※()内は前年度比

【製造業】

自動車(+6.4%……電気自動車を含むモデルチェンジへの対応

化学(+8.5%………電気自動車用のリチウムイオン電池材料やインバウンド需要を背景とした化粧品等の生産能力増強、

                                IoTAI等の導入による工場基盤の強化

電気機械(5.5%)……車載関連の電子部品やイメージセンサーの生産 能力増強、スマートファクトリーの実現化

【非製造業】

卸売(+15.2%………省人化対策に向けたRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入、ネット通販拡大等に伴う物流施設の整備

運輸・郵便(+4.9%……鉄道の安全対策工事や新型車両の導入、物流施設 の整備、配送伝票等の入力自動化開発

不動産(+8.1%………大型複合施設などの都心部大型開発、物流施設でのAI・ロボット活用

○ 業況は、製造業を中心に、慎重さが増している。

   ・企業の景況感は、全体として「良い」が「悪い」を上回る状態は続いているものの、輸出鈍化の影響

   を受けやすい製造業を中心に引き続き低下している。設備や人員の過不足感を見ると、全体としては 

   不足超だが、製造業では不足感が緩和した。

 ・業況判断DI(「良い」-「悪い」)ポイントは短観で、

    「大企業・製造業」は、201812+1920193+126+79+512+2

    「大企業・非製造業」は、201812+2420193+216+239+2112+15

    「中小企業・製造業」は、201812+1420193+66月▲19月▲412月▲9

    「中小企業・非製造業」は、201812+1120193+126+109+1012+1

○ 企業収益は、高い水準で底堅く推移している。

    

生産

○ 生産は、このところ弱含んでいる。

・製造業の生産は、輸出の鈍化を受けて、弱含みの動きとなっている。

・鉱工業生産指数は前月比で、7+1.3%8月▲1.2%9月(予測)+1.910月(予測)▲0.5%

・はん用・生産用・業務用機械は前月比で、5+4.4%6月▲6.9%7+0.8%8月▲2.7%

・電子部品・デバイスは前月比で、5+6.4%6月▲2.0%7+0.4%8+4.5%

・輸送機械は前月比で、5+3.6%6月▲7.5%7+2.1%、8月▲1.8%

 

外需

〇 輸出は弱含んでいる。

ICの輸出は下げ止まっているが、工作機械や自動車に弱い動きとなっている。

こうした外需の弱さを受けて生産も弱含みとなった。鉄鋼など素材業種にも弱さがみられる。

 ○ 輸入はおおむね横ばいとなっている。

 ○ 貿易・サービス収支は、おおむね均衡している。

 

景気ウォッチャー調査  

○ 景気の現状判断(DI)季節調整値は、2月連続で上昇した

  ・現状・季節調整値DIは前月差で、6月▲0.17月▲2.88+1.69+3.9

○ 景気の先行き判断(DI)季節調整値は、3月連続で下降した。

・先行き・季節調整値DIは前月差で、6+0.27月▲1.58月▲4.69月▲2.8

 

アジア経済の動向  

○ 中国では、景気は緩やかに減速している。

   ・20197-9月期の実質GDP成長率(前年比)は+6.0%となった。

・生産は、伸びがやや低下している。

・輸出は、減少した。

・消費は、伸びがやや低下している。

・消費者物価上昇率は、おおむね横ばいとなっている。

〇 韓国では、景気は弱い動きとなっている。

○ 台湾では、景気はこのところ緩やかに回復している。

○ タイでは、景気はこのところ弱い動きとなっている。

○ インドネシアでは、景気は緩やかに回復している。

〇 インドでは、景気はこのところ弱い動きとなっている。

  

アメリカ経済の動向 

○ アメリカでは、景気は着実に回復が続いている。ただし、米中間の通商問題をめぐる緊張の影響等に留意する必要がある。

      ・20194-6月期のGDP成長率(3次推計値)は、前期比年率+2.0%

○ 雇用者数は増勢が鈍化しており、失業率は低水準でおおむね横ばいとなった。

 ・9月の失業率は、3.5%となった。

〇 コア物価上昇率はこのところ安定している。

○ 生産・設備投資はこのところ弱い動きとなっている。

〇 消費はゆるやかに増加し、自動車販売台数はおおむね横ばいとなった。

○ 製造業の景況指数このところ低下した。

○ 輸出はこのところ弱含みとなっている。

 

ヨーロッパ経済の動向  

○ ユーロ圏では、景気は緩やかに回復しているものの、一部に弱さがみられる。

  ドイツでは、景気はこのところ足踏み状態にある。

 イギリスは、景気は弱い回復となっている。

   ・20194-6月期のユーロ圏のGDP成長率は前期比年率で+0.8%

   (イギリスは▲0.9%、ドイツは▲0.3%)。

○ 民間設備投資は、ユーロ圏では機械設備投資はおおむね横ばいとなり、イギリスでは弱い動き

   となっている。

○ 個人消費は、ユーロ圏・イギリスともに緩やかながら増加した。

○ 物価(コア物価上昇率)は、ユーロ圏はおおむね横ばいとなり、イギリスは安定した。

   ・9月の消費者物価上昇率(コア)は前年比で、ユーロ圏+1.2%、イギリス+1.7%

○ 輸出は、ユーロ圏・イギリスともに、このところおおむね横ばいとなった。

  ◎英国のEU離脱の経緯と今後の予定

2019724日 メイ首相が辞任 ジョンソン氏が首相就任

            99EU離脱延期法成立

     102日 英国がEU離脱に関する新提案を公表

          17日 欧州理事会(EU首脳会議): 英国とEUが新たな離脱協定案に合意

         (今後の予定)

            1019日 英国議会下院特別審議

               31日 英国のEU離脱期日

20201231日 移行期間終了

 

 

2019年

9月

19日

月例経済報告

 

月例経済報告(R1.9.19)

基調判断

〈現状〉

・景気は、輸出を中心に弱さが続いているものの、緩やかに回復して

いる。

〈先行き〉              

・先行きについては、当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが

期待される。ただし、通商問題をめぐる緊張の増大が世界経済に与える影響に注意するとともに、中国経済の先行き、海外経済の動向と政策に関する不確実性、原油価格の上昇や金融資本市場の変動の影響に留意

する必要がある。

 

 

個人消費の動向

○ 個人消費は、雇用・所得環境の改善を背景に、持ち直している。

  ・今世紀に入り最も高い水準の賃上げが6年連続で実現しており、実質総雇用者所得も緩やかに

増加している。こうした雇用・所得環境の改善を背景として、個人消費は持ち直している。

  ・家電販売全体は、8月まで例年の売上げペースから大きく乖離することなく推移した。

エアコン等は天候不順の影響で7月に売上を落とすも8月に持ち直し、天候に左右されにくい

テレビ等の販売は好調となった。

また、自動車販売は、前年をやや上回る水準で推移している(一方、消費増税前の駆け込み

需要の伸びは見られない)。

    ・消費総合指数(実質)は、前月比で、4+1.5%5月▲0.5%6月▲1.1%7+0.1%

    ・消費者態度指数(DI)は前月差で、4月▲0.1%5月▲1.0%6月▲0.7%7月▲0.9%8月▲0.7%

7月の実質総雇用者所得は、前期比で+0.2%となった。

 

住宅投資・公共投資

   住宅建設は、このところ弱含んでいる。 

      住宅着工は弱含んでいるが、持家の受注には既に持ち直しの動きもみられる。

・住宅着工戸数の総戸数は前月比で、4+2.1%5月▲3.3%6+2.4%7月▲1.3%

・持家着工数は前月比で、4+1.8%5月▲2.2%6+2.6%7月▲6.6%

・貸家着工数は前月比で、4+0.2%5月▲1.8%6+4.5%7月▲2.8%

・分譲着工数は前月比で、4+0.4%5月▲3.6%6+8.3%7+3.8%

   公共投資は、このところ底堅さが増している。

・請負金額は前月比で、4月▲1.0%(出来高+1.6%)、5+9.8%(出来高+0.9%)、

6月▲8.0%(出来高+1.8%)7+14.1%(出来高▲0.7%)、8月▲13.6%  

 

雇用・賃金の動向

○ 雇用情勢は着実に改善している。

有効求人倍率は1974年1月以来の高水準を維持しており、完全失業率は199210以来の低水準となった。

雇用者数は、女性や高齢者を中心に、2012年~2018年にかけて397万人増加(正規雇用者数は131万人増加)している。

   ・有効求人倍率は、31.6341.6351.6261.5971.59(正社員は1.14)となった。

   ・完全失業率は、32.5%42.4%52.4%62.2%72.2%となった。

   

物価の動向  

  消費者物価は、このところ緩やかに上昇している。(7月総合前月比±0.0%)。

○ 消費者物価上昇率(消費税増税の影響を除く)は、7月総合前年比+0.5%

  

投資・収益・業況

〇 企業収益は、2018年度に過去最高を記録し、外需の弱さを背景に製造業では伸び悩んでいるものの、非製造業は底堅く、

     全体として高い水準を維持している。

〇 こうした企業収益の動向を受け、設備投資は緩やかな増加傾向にある。

・製造業で機械投資に弱い動きがみられるものの、非製造業は底堅く、ソフトウェア投資が高い伸びとなっている。 

○ 業況は、製造業を中心に、慎重さが増している。

・業況判断DI(「良い」-「悪い」)ポイントは短観で、

    「大企業・製造業」は、20189+1912+1920193+126+79+7

    「大企業・非製造業」は、20189+2212+2420193+216+239+17

    「中小企業・製造業」は、20189+1412+1420193+66月▲19月▲5

    「中小企業・非製造業」は、20189+1012+1120193+126+109+3

○ 企業収益は、高い水準で底堅く推移している。

    

生産

○ 生産は、このところ横ばいとなっているものの、一部に弱さが続いている。

・製造業の生産は、輸出の鈍化を受けて、横ばいの動きとなっている一方、非製造業は堅調な内需を背景に緩やかな増加が続いている。

・鉱工業生産指数は前月比で、6月▲3.3%7+1.3%8月(予測)+1.3%9月(予測)▲1.6%

・はん用・生産用・業務用機械は前月比で、4+5.3%5+4.4%6月▲6.9%7+0.8%

・電子部品・デバイスは前月比で、4月▲7.7%5+6.4%6月▲2.0%7+0.4%

・輸送機械は前月比で、4月+4.2%5+3.6%6月▲7.5%7+2.1%

 

外需

 ○ 中国経済を始めとする海外経済の減速を背景として、輸出はアジア向けを中心に弱含んでいる。

 ○ 輸入はおおむね横ばいとなっている。

 ○ 貿易・サービス収支は、赤字となっている。

 

景気ウォッチャー調査  

○ 景気の現状判断(DI)季節調整値は、4月ぶりに上昇した

  ・現状・季節調整値DIは前月差で、5月▲1.26月▲0.17月▲2.88+1.6

○ 景気の先行き判断(DI)季節調整値は、2月連続で下降した。

・先行き・季節調整値DIは前月差で、5月▲2.86+0.27月▲1.58月▲4.6%

 

アジア経済の動向  

○ 中国では、景気は緩やかに減速している。

   20194-6月期の実質GDP成長率(前年比)は+6.2%となった。

・生産は、伸びがやや低下している。

・輸出は、減少した。

・消費は、伸びがやや低下している。

・消費者物価上昇率は、おおむね横ばいとなっている。

〇 韓国では、景気は弱い動きとなっている。

○ 台湾では、景気はこのところ緩やかに回復している。

○ タイでは、景気はこのところ弱い動きとなっている。

○ インドネシアでは、景気は緩やかに回復している。

〇 インドでは、景気はこのところ弱い動きとなっている。

  

アメリカ経済の動向 

○ アメリカでは、景気は着実に回復が続いている。ただし、米中間の通商問題をめぐる緊張の増大の影響等に留意が必要である。

      ・20194-6月期のGDP成長率(2次推計値)は、前期比年率+2.0%

○ 雇用者数は増加しており、失業率は低水準でおおむね横ばいとなった。

 ・8月の失業率は、3.7%となった。

〇 コア物価上昇率は、低下した。

○ 生産・設備投資はこのところ弱い動きとなっている。

〇 消費は増加した。

○ 製造業の景況指数このところ低下した。

○ 輸出はこのところ弱含みとなっている。

 

ヨーロッパ経済の動向  

○ ユーロ圏では、景気は緩やかに回復しているものの、一部に弱さがみられる。

ドイツでは、景気はこのところ足踏み状態にある。

イギリスは、景気は弱い回復となっている。

   ・20194-6月期のユーロ圏のGDP成長率は前期比年率で+0.8%

   (イギリスは▲0.8%、ドイツは▲0.3%)。

○ 民間設備投資は、ユーロ圏では機械設備投資はおおむね横ばいとなり、イギリスでは弱い動きとなっている。

○ 個人消費は、ユーロ圏・イギリスともに緩やかながら増加した。

○ 物価(コア物価上昇率)は、ユーロ圏・イギリスともにおおむね横ばいとなった。

   ・8月の消費者物価上昇率(コア)は前年比で、ユーロ圏+1.1%、イギリス(7月)+2.0%

○ 輸出は、ユーロ圏・イギリスともに、このところおおむね横ばいとなった。

  ◎英国のEU離脱の経緯と今後の予定

2019724日 メイ首相が辞任 ジョンソン氏が首相就任

            94日 英国議会下院においてEU離脱延期法案を可決、

                           ジョンソン首相に よる解散・総選挙(1015日実施)の動議を否決

                     9EU離脱延期法成立

                          英国議会下院においてジョンソン首相による解散・総選挙 1015日実施)の動議を再度否決

                   10日 英国議会休会

(今後の予定)

                1014日 英国議会再開

                  1718日 欧州理事会(EU首脳会議)

                    31日 英国のEU離脱期日

        20201231日 移行期間終了

 

 

2019年

8月

30日

月例経済報告

 

月例経済報告(R1.8.30)

基調判断

〈現状〉

・景気は、輸出を中心に弱さが続いているものの、緩やかに回復して

いる。

〈先行き〉              

・先行きについては、当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが

期待される。ただし、通商問題をめぐる緊張の増大が世界経済に与える影響に一層注意するとともに、中国経済の先行き、海外経済の動向と

政策に関する不確実性、金融資本市場の変動の影響に留意する必要が

ある。

 

 

2019年4-6月期GDP1次速報

○  20194-6月期の実質GDP成長率は、前期比+0.4%(年率+1.8%)、

名目GDP成長率は、前期比+0.4%(年率+1.7%)となり、名実ともに3期連続のプラス成長となった。

名目GDPは過去最高の558兆円となった。

  ・  内需の柱である個人消費と設備投資は堅調に増加するとともに、公共投資も底堅く、内需を中心とした

    緩やかな回復を示す結果となった。

  ・  一方で、輸出が2期連続でマイナスとなるなど、外需の減少が成長率を押し下げている。

    内需と外需の動向

   日本経済は、自然災害が頻発した20187-9月期を除き、内需の増加が成長を支える姿となっている。

  中でも、個人消費と設備投資は、2016年後半以降、増加基調を続けている。

   外需については弱い動きが続いているが、その背景には世界経済の減速がある。世界経済は来年上向く

ことがメインシナリオではあるが、米中間の通商問題の動向などに注意していく必要がある。

 

個人消費の動向

○ 個人消費は、雇用・所得環境の改善を背景に、持ち直している。

   ・新車販売や家電販売が引き続き堅調に増加している一方、ただし、7月は梅雨明けの遅れ等からエアコン販売、

        夏物商品を含むスーパーの売上が減少した。

    ・消費総合指数(実質)は、前月比で、3+0.1%4+1.5%5月▲0.7%6月▲0.6%

   ・消費者態度指数(DI)は前月差で、3月▲1.0%4月▲0.1%5月▲1.0%6月▲0.7%7月▲0.9%

6月の実質総雇用者所得は、前期比で+0.4%となった。

 

住宅投資・公共投資

   住宅建設は、おおむね横ばいとなっている。

・住宅着工戸数の総戸数は前月比で、3+1.0%4+2.1%5月▲2.3%6月▲2.4%

・持家着工数は前月比で、3+1.0%4+1.8%5+0.2%6+0.9%

・貸家着工数は前月比で、3+0.6%4+0.2%5月▲4.3%6月▲1.8%

・分譲着工数は前月比で、3+3.9%4+0.4%5月▲1.3%、▲6.8%

   公共投資は、このところ底堅さが増している。

・請負金額は前月比で、3月▲7.7%(出来高▲0.9%)、4月▲1.0%(出来高+1.6)、5+9.8%(出来高+1.1%)、

6月▲8.0%(出来高+1.6%)7+14.1%

                                  

雇用・賃金の動向

○ 雇用情勢は着実に改善している一方、人手不足感が高い水準となっている。

   ・有効求人倍率は、21.6331.6341.6351.6261.59(正社員は1.14)となった。

   ・完全失業率は、22.3%32.5%42.4%52.4%62.2%なった。

   

物価の動向  

  消費者物価は、このところ緩やかに上昇している。(7月総合前月比±0.0%)。

○ 消費者物価上昇率(消費税抜き)は、7月総合前年比+0.5%

  

投資・収益・業況

○ 設備投資は、このところ機械投資に弱さもみられるが、緩やかな増加傾向にある。

  ・9月の設備投資計画は、前年度比+11.5%(製造業+13.5%、非製造業+10.5%) 

    主な業種における設備投資計画の特徴(政投銀調査)

化学……電気自動車に搭載されるリチウムイオン電池材料、需要増加に伴う化粧品・日用品の増産投資など

輸送用機械……モデルチェンジ対応(ハイブリッド化)や電動化(電気自動車)に向けた投資の継続など

非鉄金属……自動車向け電池材料や半導体材料の増産投資など

運輸……鉄道高速化や安全対策投資、不動産開発のほか、物流施設の整備に向けた投資など

不動産……国際ビジネス拠点・大型複合施設の建設といった都心部開発の継続など

卸売・小売……コンビニの省力化投資、卸売(商社など)における物流施設の整備など

○ 業況は、製造業を中心に、慎重さが増している。

・業況判断DI(「良い」-「悪い」)ポイントは短観で、

    「大企業・製造業」は、20189+1912+1920193+126+79+7

    「大企業・非製造業」は、20189+2212+2420193+216+239+17

    「中小企業・製造業」は、20189+1412+1420193+66月▲19月▲5

    「中小企業・非製造業」は、20189+1012+1120193+126+109+3

○ 企業収益は、高い水準で底堅く推移している。

  ・製造業では、輸出の鈍化を受けて生産が減少し、営業利益が減少した。

    

生産

○ 生産は、このところ横ばいとなっているものの、一部に弱さが続いている。

・製造業の生産は、輸出の鈍化を受けて、横ばいの動きとなっている一方、非製造業は堅調な内需を背景に緩やかな増加が続いている。

・鉱工業生産指数は前月比で、5+2.0%6月▲3.3%7月(予測)+2.7%8月(予測)+0.6%

・はん用・生産用・業務用機械は前月比で、3月▲6.2%4+5.3%5+4.4%6月▲6.9%

・電子部品・デバイスは前月比で、3+5.8%、4月▲7.7%5+6.4%6月▲2.0%

・輸送機械は前月比で、3月▲2.5%、4月+4.2%5+3.6%6月▲7.5%

 

外需

 ○ 輸出は、アジア向けを中心に、弱含んでいる。

   ・情報関連材は、半導体等製造装置に弱さが続く一方、電子部品(IC)には下止まりの兆しが見える。

・自動車の輸出は、増勢が鈍化した。

 ○ 輸入はおおむね横ばいとなっている。

 ○ 貿易・サービス収支は、赤字となっている。

 

景気ウォッチャー調査  

○ 景気の現状判断(DI)季節調整値は、3月連続で下降した

  ・現状・季節調整値DIは前月差で、4+0.55月▲1.26月▲0.17月▲2.8

○ 景気の先行き判断(DI)季節調整値は、1月ぶりに下降した。

・先行き・季節調整値DIは前月差で、4月▲0.25月▲2.86+0.27月▲1.5

 

アジア経済の動向  

○ 中国では、景気は緩やかに減速している。今後の通商問題の動向に注意が必要である。

   ・20194-6月期の実質GDP成長率(前年比)は+6.2%となった。

・生産は、伸びがやや低下している。

・輸出は、減少した。

・消費は、伸びがやや低下している。

・消費者物価上昇率は、このところおおむね横ばいとなっている。

 韓国では、景気はこのところ弱い動きとなっている。

○ 台湾では、景気はこのところ緩やかに回復している。

○ タイでは、景気は弱い動きとなっている。

○ インドネシアでは、景気は緩やかに回復している。

 インドでは、景気回復は緩やかになっている。

  

アメリカ経済の動向 

○ アメリカでは、景気は着実に回復が続いている。ただし、米中間の通商問題をめぐる緊張の増大の影響等に

    留意が必要である。

  ・20194-6月期のGDP成長率(1次推計値)は、前期比年率+2.1%

○ 雇用者数は増加しており、失業率は低水準でおおむね横ばいとなった。

 ・7月の失業率は、3.7%となった。

〇 コア物価上昇率は、このところやや低下した。

○ 生産・設備投資はこのところ弱い動きとなっている。

〇 消費は増加した。

○ 製造業の景況指数このところ低下した。

○ 輸出はこのところ弱含みとなっている。

 

ヨーロッパ経済の動向  

○ ユーロ圏では、景気は緩やかに回復しているものの、一部に弱さがみられる。

ドイツでは、景気はこのところ足踏み状態にある。

イギリスは、景気は弱い回復となっている。

   ・20194-6月期のユーロ圏のGDP成長率は前期比年率で、+0.8%(イギリスは▲0.8%、ドイツは▲0.3%)。

○ 民間設備投資は、ユーロ圏では機械設備投資はおおむね横ばいとなり、イギリスでは弱い動きとなっている。

○ 個人消費は、ユーロ圏・イギリスともに緩やかながら増加した。

○ 物価(コア物価上昇率)は、ユーロ圏はおおむね横ばい、イギリスは安定している。

   ・6月の消費者物価上昇率(コア)は前年比で、ユーロ圏1.3%、イギリス1.8%

○ 輸出は、ユーロ圏・イギリス共に、このところおおむね横ばいとなった。

  

 

 

2019年

7月

23日

月例経済報告

 

月例経済報告(R1.7.23)

基調判断

〈現状〉

・景気は、輸出を中心に弱さが続いているものの、緩やかに回復して

いる。

〈先行き〉              

・先行きについては、当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが

期待される。ただし、通商問題の動向が世界経済に与える影響に一層

注意するとともに、中国経済の先行き、海外経済の動向と政策に関する

不確実性、金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある。

 

 

企業の景況感と設備投資計画

○ 企業の景況感について、全体として「良い」が「悪い」を上回る状態は続いているものの、

輸出鈍化の影響を受けやすい製造業を中心に低下した。

○ 一方、2019年度の設備投資計画は前年比6%近い増加が見込まれており、企業の設備投資

意欲は底堅い。

 

個人消費の動向

○ 個人消費は、雇用・所得環境の改善を背景に、持ち直している。

   ・新車販売や家電販売が堅調に増加している。

     ・消費総合指数(実質)は、前月比で、2月▲0.2%3+0.1%4+1.8%5月▲0.2%

   ・消費者態度指数(DI)は前月差で、2月▲0.3%3月▲1.0%4月▲0.1%5月▲1.0%

6月▲0.7%

5月の実質総雇用者所得は、前期比で+0.5%となった。

 

住宅投資・公共投資

   住宅建設は、おおむね横ばいとなっている。

・住宅着工戸数の総戸数は前月比で、2+0.4%3+1.0%4+2.1%5月▲2.3%

・持家着工数は前月比で、21.6%3+1.0%4+1.8%5+0.2%

・貸家着工数は前月比で、2+0.1%3+0.6%4+0.2%5月▲4.3%

・分譲着工数は前月比で、2月▲2.7%3+3.9%4+0.4%5月▲1.3%

   公共投資は、このところ底堅い動きとなっている。

・請負金額は前月比で、2+26.0%(出来高+0.3%)、3月▲7.7%(出来高▲0.9%)、

4月▲1.0%(出来高+1.4)、5+9.8%(出来高+0.9%)、6月▲8.0%

                                  

雇用・賃金の動向

○ 雇用情勢は着実に改善している一方、人手不足感が高い水準となっている。

   ・有効求人倍率は、11.6321.6331.6341.6351.62

   (正社員は1.15)となった。

   ・完全失業率は、12.5%22.3%32.5%42.4%52.4%なった。

   

物価の動向  

   消費者物価は、このところ緩やかに上昇している。(6月総合前月比±0.0%)。

○ 消費者物価上昇率(消費税抜き)は、6月総合前年比+0.7%

  

投資・収益・業況

○ 設備投資は、このところ機械投資に弱さもみられるが、緩やかな増加傾向にある。

・構築物投資の緩やかな増加が見込まれており、2019年度計画も底堅い内容となった。

  ◎ 主な業種の2019年度設備投資計画(日銀短観)

自 動 車 7.0% 電気自動車を含む新型車向け生産能力の増強投資や研究開発

                          関連施設投資など

化  学   8.3% 電気自動車に搭載されるリチウムイオン電池材料、需要増加に

                         伴う化粧品等の生産能力増強投資など

電気機械 6.5% 車載関連の電子部品需要に伴う増強投資や、イメージセンサー

                           の増産投資など

運輸・郵便 4.9% 鉄道高速化や駅内外の再開発(駅構内、駅ビル、駅前など)、安全

対策投資など

不 動 産 11.1% 都市開発に伴うオフィスビルや商業施設の取得など

 

 ・企業の設備判断は、引き続き不足感がみられる。

○ 業況は、製造業を中心に、慎重さが増している。

・業況判断DI(「良い」-「悪い」)ポイントは短観で、

    「大企業・製造業」は、20189+1912+1920193+126+79+7

    「大企業・非製造業」は、20189+2212+2420193+216+239+17

    「中小企業・製造業」は、20189+1412+1420193+66月▲19月▲5

    「中小企業・非製造業」は、20189+1012+1120193+126+109+3

○ 企業収益は、高い水準で底堅く推移している。

    

生産

○ 生産は、輸出の弱含みを受けて、生産用機械や電子部品など生産の一部には弱さが

続いている一方、内需の底堅さを背景に、国内向け生産では、自動車など輸送機械、

建設機械が増加している。

・鉱工業生産指数は前月比で、4+0.6%5+2.0%6月(予測)▲1.2%7月(予測)+0.3%

・はん用・生産用・業務用機械は前月比で、2+5.6%3月▲6.2%4+5.3%5+4.4%

・電子部品・デバイスは前月比で、2月▲3.7%3+5.8%、4月▲7.7%5+6.4%

・輸送機械は前月比で、2+5.5%3月▲2.5%、4月+4.2%5+3.6%

 

外需

 ○  輸出は、中国経済の減速や世界的な情報関連財需要の一服等の影響により、弱含んでいる。

 ○  輸入はおおむね横ばいとなっている。

 ○  貿易・サービス収支は、赤字となっている。

 

景気ウォッチャー調査  

○ 景気の現状判断(DI)季節調整値は、2月連続で下降した

  ・現状・季節調整値DIは前月差で、3月▲2.74+0.55月▲1.26月▲0.1

○ 景気の先行き判断(DI)季節調整値は、5月ぶりに上昇した。

・先行き・季節調整値DIは前月差で、3月▲0.34月▲0.25月▲2.86+0.2

 

アジア経済の動向  

○ 中国では、景気は緩やかに減速している。今後の通商問題の動向に注意が必要である。

   ・20194-6月期の実質GDP成長率(前年比)は+6.2%となった。

・生産は、伸びがやや低下している。

・輸出は、減少した。

・消費は、伸びがやや低下している。

・消費者物価上昇率は、このところおおむね横ばいとなっている。

 韓国では、景気はこのところ弱い動きとなっている。

○ 台湾では、景気は弱めの回復となっている。

○ タイでは、景気は緩やかに回復しているが、一部に弱い動きもみられる。

○ インドネシアでは、景気は緩やかに回復している。

 インドでは、景気回復は緩やかになっている。

  

アメリカ経済の動向 

○ アメリカでは、景気は着実に回復が続いている。ただし、今後の金融政策の動向に注意が必要である。

20191-3月期のGDP成長率(3次推計値)は、前期比年率+3.1%

○ 雇用者数は増加しており、失業率は低下傾向にある。

 ・6月の失業率は、3.7%となった。

 コア物価上昇率は、このところやや低下した。

○ 生産はこのところ弱い動きとなっている。

○ 製造業の景況指数このところ低下した。

○ 輸出はこのところ弱含みとなっている。

 

ヨーロッパ経済の動向  

○ ユーロ圏では、景気は、一部に弱さがみられるものの、緩やかに回復している。

ドイツでは、景気は一部に弱さがみられるものの、持ち直しの動きがみられる。

イギリスは、景気は弱い回復となっている。

   ・20191-3月期のユーロ圏のGDP成長率は前期比年率で、+1.8%

   (イギリスは+2.0%、ドイツは+1.7%)。

○ 民間設備投資は、ユーロ圏では機械設備投資は緩やかに増加し、イギリスでは弱い動き

  となっている。

○ 個人消費は、ユーロ圏では緩やかながら増加し、イギリスでは増加のテンポが緩やかになった。

○ 物価(コア物価上昇率)は、ユーロ圏はおおむね横ばい、イギリスは安定している。

   ・6月の消費者物価上昇率(コア)は前年比で、ユーロ圏+1.3%、イギリス+1.8%

○ 輸出は、ユーロ圏・イギリス共に、このところおおむね横ばいとなった。

  

2019年

6月

18日

月例経済報告

 

月例経済報告(R1.6.18)

基調判断

〈現状〉

・景気は、輸出や生産の弱さが続いているものの、緩やかに回復して

いる。

〈先行き〉              

先行きについては、当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが

期待される。ただし、通商問題の動向が世界経済に与える影響に一層

注意するとともに、中国経済の先行き、海外経済の動向と政策に関する不確実性、金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある。

 

世界経済の動向;メインシナリオは本年後半から成長が再び加速

○ IMFの予測では、世界経済の成長率は鈍化しているものの、本年後半には回復し、

  2020年には3.6%成長になる見込みである。

  ・インド等新興国の成長がけん引役になると予想されている。

○ 但し、米中摩擦が更に悪化し、仮に米中ほぼ全ての貿易財に25%の関税が課された場合、

  世界のGDPは追加的に0.3%押し下げられると警告しており、米中摩擦の動向には一層の

  注意が必要である。

 

個人消費の動向

○ 個人消費は、雇用・所得環境の改善を背景に、持ち直している。

   ・新車販売や家電販売が堅調に増加しているほか、eコマースも進展しており、国内のみならず、

   中国などからの需要もみられる。

    ・消費総合指数(実質)は、前月比で、1+1.0%2月▲0.2%3+0.1%4+1.7%

   ・消費者態度指数(DI)は前月差で、2月▲0.3%3月▲1.0%4月▲0.1%

    5月▲0.1%

・4月の実質総雇用者所得は、前期比で▲0.0%となった。

 

住宅投資・公共投資

   住宅建設は、おおむね横ばいとなっている。

・住宅着工戸数の総戸数は前月比で、1月▲2.7%2+0.4%3+1.0%4+2.1%

・持家着工数は前月比で、1+0.3%21.6%3+1.0%4+1.8%

・貸家着工数は前月比で、1月▲3.5%2+0.1%3+0.6%4+0.2%

・分譲着工数は前月比で、1月▲2.4%2月▲2.7%3+3.9%4+0.4%

   公共投資は、このところ底堅い動きとなっている。

・請負金額は前月比で、12+4.9%(出来高▲0.5%)、1月▲11.8%(出来高+0.4%)、

 2+26.0%(出来高+0.3%)、3月▲7.7%(出来高▲0.9%)、4月▲1.0%

                                  

雇用・賃金の動向

○ 雇用情勢は着実に改善している一方、人手不足感が高い水準となっている。

   ・有効求人倍率は、121.6311.6321.6331.6341.63

   (正社員は1.16)となった。

   ・完全失業率は、122.4%12.5%22.3%32.5%42.4%なった。

   

物価の動向  

   消費者物価は、このところ緩やかに上昇している。(4月総合前月比+0.1%)。

   ・生鮮食品や外食を除く価格が足下で上昇に寄与した。

○ 消費者物価上昇率(消費税抜き)は、4月総合前年比+0.9%

   ・原油価格・人件費の上昇等により、企業間の取引価格が上昇した。

                      

投資・収益・業況

○ 中国経済の減速からその動向が注目されている設備投資は、非製造業を中心に増加傾向

   が続いている。

  ・製造業については、機械投資には弱い動きがみられるものの、第4次産業革命への対応から

   ソフトウェア投資は昨年来高い伸びを続けている。

  設備投資の原資となる企業収益についても、非製造業を中心に底堅く、高い水準が続いて

   いる。

   ただし、電気機械産業など中国経済の減速の影響を受けやすい業種では足もと減益となって

   いる点には留意が必要である。

  ・ 堅調な建設投資を背景に建設業は増益が続いている。

○ 業況は、製造業を中心に、慎重さがみられる。

・業況判断DI(「良い」-「悪い」)ポイントは短観で、

    「大企業・製造業」は、2018年、6+219+1912+1920193+126+8

    「大企業・非製造業」は、20186+249+2212+2420193+216+20

    「中小企業・製造業」は、20186+149+1412+1420193+66月▲2

    「中小企業・非製造業」は、20186+89+1012+1120193+126+5

○ 企業収益は、高い水準で底堅く推移している。

    

生産

○ 生産は、このところ弱含んでいる。

  ただし、製造業の収益は、海外投資の増加による配当金収入が下支えとなった。

○ 設備投資は、電気機械など一部に弱さがみられるが、非製造業は堅調である。

・鉱工業生産指数は前月比で、3月▲0.6%4+0.6%5月(予測)+5.6%6月(予測)▲4.2%

・はん用・生産用・業務用機械は前月比で、1月▲9.6%2+5.6%3月▲6.2%4+5.3%

・電子部品・デバイスは前月比で、1月▲7.8%2月▲3.7%3+5.8%、4月▲7.7%

・輸送機械は前月比で、1月▲6.4%2+5.5%3月▲2.5%、4月+4.2%

 

外需

 ○ 輸出は、情報関連財などを中心に、弱含んでいる。

   ・半導体の世界出荷額も弱めの見通しとなっている一方、サービス収支は、インバウンド需要

    や知財使用料に支えられて赤字幅が縮小した。

 ○ 輸入はおおむね横ばいとなっている。

 ○ 貿易・サービス収支は、おおむね均衡している。

 

景気ウォッチャー調査  

○ 景気の現状判断(DI)季節調整値は、1月ぶりに下降した

  ・現状・季節調整値DIは前月差で、2+1.93月▲2.74+0.5%5月▲1.2%

○ 景気の先行き判断(DI)季節調整値は、4月連続で下降した。

・先行き・季節調整値DIは前月差で、2月▲0.53月▲0.34月▲0.2%5月▲2.8%

 

アジア経済の動向  

○ 中国では、景気は緩やかに減速している。

   ・20191-3月期の実質GDP成長率(前年比)は+6.4%となった。

・生産は、伸びがやや低下している。

・輸出は、減少した。

・消費は、伸びがやや低下している。

・消費者物価上昇率は、このところおおむね横ばいとなっている。

 韓国では、景気はこのところ弱い動きとなっている。

   ・20191-3月期の実質GDP成長率(前年比)は▲1.4%となった。

○ 台湾では、景気は弱めの回復となっている。

○ タイでは、景気は緩やかに回復しているが、一部に弱い動きもみられる。

○ インドネシアでは、景気は緩やかに回復している。

 インドでは、景気回復は緩やかになっている。

   ・20191-3月期の実質GDP成長率(前年比)は+5.8%となった。

   ◎財政金融政策

    ・5月に第2次モディ政権が発足

    ・2019年度財政赤字(2月暫定予算)は前年度計画時から拡大見込み

     (対GDP3.1%→3.4%) 

    ・選挙では、2022年までに農民所得倍増、5年間100兆ルピー(2018年度対GDP

     50%超)のインフラ投資等を公約

 

アメリカ経済の動向 

○ アメリカでは、景気は着実に回復が続いている。製造業で通商問題の影響がみられる。

  ・20191-3月期のGDP成長率(2次推計値)は、前期比年率+3.1%

○ 雇用者数は増加しており、失業率は低下傾向にある。

 ・5月の失業率は、3.6%となった。

 コア物価上昇率は、このところやや低下した。

○ 生産はこのところ弱い動きとなっている。

○ 製造業の景況指数このところ低下した。

○ 輸出はこのところ弱含みとなっている。

 

ヨーロッパ経済の動向  

○ ユーロ圏では、景気は、一部に弱さがみられるものの、緩やかに回復している。

ドイツでは、景気は一部に弱さがみられるものの、持ち直しの動きがみられる。

イギリスは、景気は弱い回復となっている。

   20191-3月期のユーロ圏のGDP成長率は前期比年率で、+1.6%

   (イギリスは+2.0%、ドイツは+1.7%)。

○ 民間設備投資は、ユーロ圏では機械設備投資は緩やかに増加し、イギリスでは弱い動き

  となっている。

○ 個人消費は、ユーロ圏では緩やかながら増加し、イギリスでは増加のテンポが緩やかになった。

○ 物価(コア物価上昇率)は、ユーロ圏はおおむね横ばい、イギリスは安定している。

   ・4月の消費者物価上昇率(コア)は前年比で、ユーロ圏1.4%5月は1.0%)、イギリス1.8%

○ 輸出は、ユーロ圏・イギリス共に、このところおおむね横ばいとなった。

  ◎欧州中央銀行の成長見通しと金融政策

   19年6月6日、欧州中央銀行は政策金利を現行水準(0.0%)に据え置くとともに、

      据置きの期間を「少なくとも19年末まで」から「少なくとも20年前半を通じて」に変更した

2019年

5月

24日

月例経済報告

 

月例経済報告(R1.5.24)

基調判断

〈現状〉

・景気は、輸出や生産の弱さが続いているものの、緩やかに回復して

いる。

〈先行き〉              

・先行きについては、当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが

期待される。ただし、通商問題の動向が世界経済に与える影響に一層